原田ひ香/中公文庫


本屋さんで、ほぼほぼ平積みされてるのを見る度に、「ドラマ化されそうだなぁ」と思う、タイトルと表紙でした。

が、実際購入するまで、何故か凄く時間を費やして…熟成?させたのかな。

とにかく、想像以上に楽しめ、また考えさせられる内容でした。


不覚にも、3話目くらいで気付くという失態…だったのですが、登場人物が、全部のお話で少しずつ繋がってるオムニバス的な本です。


色んな立場や世代の、ホントにあるある的なお話。

タイトルにあるように、お金にまつわるお話です。


日本のお偉いさんが今まで、若く働く時代をバブル期に過ごしてて、十分な貯蓄があるのか、ってくらい、日本ではお金の教育ってほぼされないですよね。

お金の話をするのははしたない、的な雰囲気があったり。(同じく、子供を生み育てる年齢や環境、それには期限がある、的なことも、誰も教えてくれないのも、今の日本が少子化していく原因の一つだと思う)

その方面の知識を知ってるか知らないか、だけでも格差が広がって行くのだと、何となく少し前から思ってました。


老後には2千万円必要になる…って数年前に言われたけど、収入が少ない人はどうやって?

そもそも、私達世代が高齢者になる頃には、今よりもっと高齢者が増えてるはずだし、そんなの予想できてるはずだから、今よりはもっと「高齢者に優しい世の中」を期待し、安心してていいのかしら、などと考えたりもします。


キャッシュレスやセルフレジ、はたまたデザインにこだわったが故に、何が書いてあるのか、用途もよくわからない物がとにかく増えている令和の今、お金を貯める程安心できることは無いように感じてしまいます。


この本は、お金に関して不安になったりする登場人物が、周りの人を巻き込んだり巻き込まれたりして、読者にいろんなヒントや安心を与えてくれるお話に感じました。

不安なのはあなたたけじゃ無いよ、って。


ということで、この本は、「為になるお話」です。

メインのキャラクター(主役)は全部女性だけど、出てくる男性は皆「居る居る」「あの人みたい」な感じで微笑ましいかも。


読後、ほっこりできました。