少し前の練習での出来事になりますが、一連のフットワークの中で最後のメニューはコート往復の全力ダッシュです。ハーキーからダッシュしてエンドラインを手でタッチして戻ってきます。その競走を楽しみにしている子もたくさんいます。
2年生のダッシュの時です。一人の男の子が途中でつまずいて転んでしまいました。すると驚いたことに隣を走っていたメガネをかけた男の子が、ダッシュをやめて転んだ男の子に手を差し伸ばしたのです。長年バスケットを教えてきましたが、こんな光景を見るのは初めてです。そしてまた二人は走り始めみんなより遅れてゴールをしました。
そのハプニングに、私は怒っていいのか、褒めていいのか、笑っていいのか迷ってしまいました。恥ずかしながら「何やってんだ!」と言いそうになりましたが、褒めることにし、みんなで拍手を送りました。
バスケットを指導していると、勝負にこだわって大切な心を忘れがちです。しかし、その手を差し伸ばした子どもの心を考えると、どのような時もやさしい心を大切にしなければならないと、子どもから教わった思いです。
これから少しずつ厳しい練習をしていくつもりですが、やしい心も大切に育てていきたいです。
(新人戦で足を踏み鳴らして審判から注意を受けた小島)