今回も前回の紙おむつのことに続いて、2021年度に切ってしまった配食サービスについてです。

食の保障って、もっと重要視されるべきではないかと思います。

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(かとうぎ桜子)

配食サービスについて伺います。

区は、紙おむつと同様に、2021年度、配食サービスの委託を廃止しました。

バランスの良い食事をとることは、心身の状態や生活を安定させるためにとても重要です。加えて、配食サービスは、生きる上ですべての人にとって必要な「食への支援」をきっかけとして、今まで福祉的な支援につながっていなかった人の日々の見守りを行い、そこからヘルパーやデイサービスなどその人にとって必要な支援につなぐことも大きな役割です。

 

一方で、生活に困窮していたり、今までの食習慣から、食に対して費用をかけられないと感じる人も多いものです。サポートが必要な人の生活を整えていくきっかけとして、最低限の食を保障することは重要なものです。

練馬区は見守りを含む配食サービスを週3食まで事業所に委託する形で実施していましたが、2021年度に廃止して、配食サービスの事業者を区民に紹介するだけの事業者登録制に変えてしまいました。「区が委託をしなくても配食事業者は増えてきた」としています。もちろん、配食事業者はたくさんありますが、金額は決して安くはありません。届けてくれて、見守りも含むとなれば、600円、700円などの金額になることが多いのです。先ほども指摘したように、経済的に厳しかったり、客観的に栄養バランスへの支援が必要なのに本人の関心が薄い場合、高額になる配食は利用できない、利用しないことも懸念されます。だからこそ、委託による支援が必要です。

 

ホームページで調べると、23区では12区が、行政が一定額を支援する形での配食サービスを行っています。改めて、委託に戻すべきと指摘しますが、区の見解を伺います。

 

(高齢施策担当部長)

見直し後は緊急通報システムと組み合わせて利用する方法をとっている。

配食サービスは令和3(2021)年度から見守り配食に見直し、高齢者在宅生活あんしん事業の緊急通報システムと組み合わせて利用することで、弁当事業者が直接、警備員のかけつけサービスを要請できるようになり、見直し前は週3回までだった配食の利用回数の上限もなくなりました。先月も、弁当事業者から配達した弁当がそのまま残されているとの連絡をいただき、迅速に対応できた事例がありました。委託事業に戻す考えはありません。

生活に困窮し配食が利用できない方は、生活サポートセンターや総合福祉事務所などで適切に支援してまいります。

 

(かとうぎ桜子)

次に障害のある人の支援について伺います。

まず、引き続き配食サービスについて伺います。

障害のある人を対象とした配食サービスを行っている自治体もあり、各区のホームページで調べると、23区では6区が実施しています。1人暮らしをしている知的や精神の障害のある人が、食生活の管理が難しく、身体的な疾病リスクが高まっているというご相談をいただくことも多くありますので、障害のある人を対象とした配食サービスを実施することも重要であると考えます。

先に指摘したように、区は高齢者への配食サービスの委託を廃止してしまいましたが、むしろ、高齢者に加えて障害のある人に対しても支援をするべきではないかと考えます。区の見解を伺います。

 

(福祉部長)

障害者に対しても、多くの弁当事業者が一人ひとりの状態に態や治療食等の提供を行っており、見守りサービスも提供しています。

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高齢者在宅生活あんしん事業の案内を見ると、緊急通報システムや定期・電話の訪問がが無料またはリーズナブルに使えるのは良いなと思います。でも、もう少しゆるやかな見守りが良い人もいるはず。ご自身が「もし急に倒れて誰も気づかなかったらどうしよう」という問題意識を持っている人の場合積極的に利用したいと思うでしょうけれど、煩わしく感じる人もいるはずです。高齢になる自分の親には使ってほしいと思うけど、自分が使えと言われたらどう感じるかというと、やはり煩わしいと感じる方もいらっしゃるでしょう?見守りって、監視と感じるものでもあると思います。

だから、あえて見守りだというわけではなく、お弁当を届けることが結果的に見守りになるというのがとても重要だと私は思います。

 

そして何よりも、お弁当がリーズナブルに注文できることは大事だと思うんですよね。

お弁当は中身と金額との兼ね合いだと思うので、どこがちょうど良いという評価は人によって分かれるかと思いますので(金額が安くても量も少ないと感じたりするでしょう)、高齢者在宅生活あんしん事業で登録しているお弁当屋さんのリンクを以下に貼ります。区のサイトでは分からないので。

至福弁

宅配クック123

ニコニコキッチン

配食のふれ愛

ベネッセパレット

まごころ弁当

ライフデリ

ワタミの宅食

 

登録事業所は9事業所ありますが、まごころ弁当が2事業所登録してあるので、実質的には8社から選ぶ感じ。あと、ふれ愛とまごころ弁当は系列ですね。どっちにも有名な猫ちゃんキャラが載っているから、あれと思ってよく見たら、ふれ愛のページにまごころ弁当の紹介も書いてあったので。

それで安いのだと400円台、高くて800円くらいという感じですね。

2021年度に切り下げられた時に、区政レポートにそれまでのお弁当代との比較を載せているので、こちらをご覧ください。

選択肢が示されても金額が高ければ頼めないことがあるということを見逃さないでほしいと思うし、「今までは3食までしか頼めなかったけどそういう制限がなくなった」っていう答弁がありますが、今までだって4食以上は全額自費にするなら頼めていたわけですよ。だからその理屈もおかしいです。

 

支援が必要な人が最初に支援につながる入り口としての食への支援の意味も大きいです。そこを手放してしまう今の区政に疑問を感じますし、こういう部分は区としての主体的な判断が求められるところだと思っているので、今回も改めて取り上げたところです。