財政に関する質疑の報告3回目です。
都区の予算要望を見ても、今の社会の課題は本当に複雑多岐にわたることが分かります。
区として取り組めることを積極的に考え、国や都にも制度の実現をしっかりと求めるべきと指摘しました。

 

昨夏特別区が東京都に要望した内容で、特に練馬区として力を入れたい点は?

(かとうぎ桜子)

次の話題に移りたいと思います。
東京都と特別区との関係という点では、昨年の夏に、特別区長会から、「令和5年度都の施策及び予算に関する要望書」を都に提出しています。
22項目の要望を出しています。要望に当たって、練馬区として特に力を入れたいと考えたいものが何かあったかどうか伺いたいと思います。
 

児童相談所についてはほかの区とは考えが違うが、その他は練馬区も要望するところである。

(財政課長)

今、委員がおっしゃったのは、昨年7月に特別区長会から都へ提出した令和5年度の都の政策要望で、予算に関する要望書のお話かと思います。
そこでは、22項目ほどの要望を提出しております。これは、練馬区を含めた各区の要望を取りまとめたものです。
この中で挙げられた項目のうち、児童相談所の設置の促進は、先ほど他会派の質疑でもお答えしたとおり、本区の考えと相容れない部分がございます。
ただ、その他、障害者や高齢者福祉の充実、都市計画道路の整備促進などについては、本区も要望しております。
また、財政に関わる項目としては、例えば、都市計画交付金の拡充、都区の役割分担等に関する協議の実施、減収補填に対する確保は私ども財政当局といたしましても重要事項として挙げさせていただいたところです。

 

福祉的なニーズ対応も多岐にわたるが、どのように対応していくのか。
(かとうぎ桜子)

財政の面で挙げたことについて、今、特に詳しくお話しいただきました。
それ以外のことを例示しますと、

・東京都の補助によって施設整備を行う特別養護老人ホームは、多床室は増加定員の3割以内に収めなければならないと決められているのだけれども、ニーズとしては多床室がいいという方がいらっしゃるので、それに対応して3割を超えても補助として認めてほしいということ

・DV被害に遭った人のためのシェルターを、国籍や性別、年齢に応じて、きめ細かな対応を求める意見

などが挙げられていました。

あと、総務省で自治体に対して示している「令和5年度の地方財政の見通し・予算編成上の留意事項等について」の中では、再犯防止計画の推進も示されています。


そういうものを見ると、区民の生活の支援という点で、例えば、「何か福祉的な支援が必要だから、こういう施設を一つつくれば同じような課題を持っている方のニーズに全て対応できる」ということはない。同じ課題を抱えていても、状況は人によって様々であり、複雑多岐にわたる生活課題があることを改めて感じるところです。
このような課題は様々にありますけれども、区として対応するために、区政運営をどの
ように進めていくか、基本的な区の考えをお聞きします。
 

本区単独でできないこともあるので、他区や東京都と連携して進めていく。

(財政課長)

多岐にわたるご要望をいただきました。
おっしゃるとおり、都の施策要望、予算に関する要望書でも、今、私が挙げたもの以外にも様々な要望を挙げております。
全体としてやることは、なかなか区だけでできないものもあります。また、本区単独ではなくて他区や東京都と連携して進めていかなければならないものもたくさんあるかと思います。
そういったものがあるからこそ、特別区長会を通じて、こうして要望としてまとめておるところです。
引き続き他区とも連携しながら、私ども単独では解決できない課題も含めて、総合的に取り組んでいきたいと考えております。

 

区としてできることにしっかり取り組み、国や都にも求めるべき
(かとうぎ桜子)

 いろいろな課題について、区としてできること、そして、国や都に要望していかなければいけないことは、しっかり取り組んでいただきたいと思います。