今行われている来年度予算の質疑で、私が質問した内容をご紹介していきます。私は今回は、財政計画・財政調整についてと保健福祉について質問しました。

 

まず、財政計画について。5人会派になって質問時間が20分あって、いっぺんに紹介すると長いので、何回かに分けてご紹介します。

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コロナは無くならないが扱いは変わる。区の来年度の予算ではコロナの影響をどう見込むか。
(かとうぎ桜子)
まず、来年度の新型コロナウイルスの与える影響の見通しをどのように立てているか、お聞きしたいと思います。
この3年ほど、新型コロナウイルスの感染拡大と、それにより生じる生活課題への対応に社会は翻弄されてきたと思います。
しかし、今、コロナ感染がなくなったわけではなくても、元の社会生活にできる限り戻していこうという流れになってきていて、マスクを外すことをはじめ、今までとは違った対応が進められようとしていると思います。
ー方で、コロナに感染すれば、高齢者の重症化リスクが高いことは変わらないままですし、高齢者福祉・介護の分野では、かなり慎重な対応が求められているのは変わっていません。感染者が増えれば、医療が逼迫する状況も解決したわけではありません。
そのような中で、今後、社会全体にコロナの与える影響がどのように変化していくのか、なかなか見通しが立てづらい状況にあります。
区の財政の面では、今の段階で、コロナの影響についてどのように考えているか、お聞きします。

物価上昇にも関わることを含め35億、コロナに関わる部分は前年度よりは縮小
(財政課長)
今、委員ご自身もおっしゃられたように、なかなか先の見通しが立てづらい状況ではあると思います。
令和5(2023)年度予算の中でも、令和4(2022)年度に引き続きまして、新型コロナウイルス感染症対策、併せて、物価上昇対応の経費を計上しております。35億円ほどの中で、コロナ対策と言える部分につきましては23億円ほどになろうかと思っております。
令和4年度に比べると、予算規模としては縮小しておるところでございますが、当然ながら、引き続き、必要な対策はしっかりと図っていきたいと考えております。
このために必要な経費につきましても、しっかりと予算化していきたいと考えております。

物価上昇対策についてはどうか
(かとうぎ桜子)
今の段階で、コロナに関しては、少しずつ影響が少なくなっていくという見通しを立てていらっしゃると思います。
経費に関して、物価上昇の対策と重複する部分がかなり大きいので、なかなか区分けがしにくいところもあるかと思います。
一方で、物価上昇の影響はいつまで続くか分からないし、どこまで悪化していくのか心配なところでもあります。
物価上昇対策については、区としてどのようにお考えになっているか、お聞きします。

42年ぶりの高い水準で物価が上昇。見通しは立てづらい中だがしっかり取り組む。
(財政課長)
令和4年に入って、急激な物価上昇が、区民の皆様の生活、そして事業者の皆様の活動に対して、大きな影響を与える状況が続いております。
私どもは以前から、経済への大きな変動の対応は、国が責任を持って行うべきだと考えております。
区といたしましては、これまで、区民生活の安定を守るために、国や東京都が実施する対策を踏まえ、物価上昇の影響を緩和するための緊急的な支援に取り組んできているところです。
令和4年度に引き続き、令和5年度予算でも必要な経費については計上するところです。

直近の1月27日に、東京都、区部23区の今年1月の消費者物価の総合指数が出ました。
それを見ますと、前年同月4.3%の上昇。およそ42年ぶりの高い水準と聞いています。こうした状況がどこまで続くかというものを見通すことは、正直なところ、誰にとっても難しいと思います。
そういった中で、区としては引き続き、区民や事業者への支援にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

コロナで疲弊しているところに物価上昇で、区民の生活を支える姿勢を示すことが必要。しかし、区の予算は「ねりま推し」が前面に出ていることに疑問。
(かとうぎ桜子)
なかなか見通しが立たない中で、元々、コロナが3年間も社会を疲弊させてきたところに加えて、物価上昇の見通しが立たないというのは、本当に深刻なことだと思います。こういうときこそ、練馬区として区民の生活を支えるという姿勢を示していくことが、すごく求められてるときだろうと思います。

今回の練馬区の予算について、記者発表資料を見ていると、まず開くと、最初に「ねりま推し」として、朝ドラとか、ハリー・ポッターなどに大きな光を当てて、財政的にも力を入れようとしているように見えることに、私は今までの議論の中ですごく違和感を覚えているところであります。
まずは、長期化したコロナ禍や物価上昇で影響を受けている区民に対して、主体的な姿勢を一番先に示すものではないかと私は考えます。区としての考え方をお聞きします。

イベント事業に精を出しているつもりはない。区民生活の支援は最優先している。
(財政課長)
プレスリリース資料を御覧になってというご指摘です。
これは大きく見解の相違があるのではないかと私どもは思います。
我々は、今回は特別な年と言っておりますが、イベント事業に精を出しているという考え方は全くありません。
そうではなく、元々、3年に及ぶコロナ禍の中にあっても、区民の命と健康を守り、区民生活を支えるために必要な対策というのは、時機を逸することなく実施してきました。
令和5年度も同様の方針を継続しておりまして、区民生活の支援は最優先しています。
私どもは、令和5年度予算の編成のポイントとして第一に掲げているのは、改定アクションプランや(仮称)取組強化プランに位置づけた施策の推進に必要な経費を着実に予算計上することです。
ご存じのとおり、アクションプランに掲げている事業の多くは、子ども・高齢者・障害者への支援、また、医療提供体制の充実、防災など、国や都の施策だけでなく、身近な基礎的自治体で、区のサービスとして必要な分野の施策です。
また、先ほどご質問いただきましたが、新型コロナと共存する社会を実現するための対策や物価上昇への対応に必要な経費も、引き続き予算計上しています。
その上で、今年は区にとって特別な年になると考え、区民の皆様とともに、区の魅力発信に取り組む事業などを集中的に予算化したところです。
私どもは、引き続き、国や都の施策と連携しながら、区が担うべき区民の皆様、事業者の皆様への支援の充実に取り組んでまいります。

区民の生活を支えるメッセージが感じられない
(かとうぎ桜子)
困難な状況の中で、どういう姿勢で取り組むのかという、区としての区民へのメッセージをもっと考えていくべきではないかと思います。