前回のブログでは、ワクチンの優先接種の対象となる人の申請や接種の状況の質問をしました。

 

今回は、障害のある人などが接種をする際の配慮の状況についてです。

 

ワクチンは今後、3回目の接種をすべきかどうかという話も出ていますし、インフルエンザワクチンのように定期的に接種するようになることも考えられると思います。コロナが落ち着いても、他の感染症対策として今回の教訓を生かした体制整備も必要だと思います。

前回のブログで書いた優先接種の周知もそうですが、障害のある人への配慮についても、今後さらに改善できるように体制整備をしていくべきと思います。

特に送迎支援は、「知らなかった」という話をかなり聞きます。福祉事務所に置いた情報はだれに届けたのだろうか…など気になる点もありますので、今後また質疑の機会を持ちたいと思います。

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(かとうぎ桜子)

①接種会場への送迎支援の利用状況は?

障害のある人や高齢者へは、予約の支援や手話通訳、接種会場への送迎などの支援が実施されました。以下、その利用の状況を伺います。

今回、私の知り合いで重度の身体障害のある人は、接種が終わった後に送迎支援の存在を知ったそうです。そして、同じように支援の存在を知らない人はたくさんいらっしゃるのではないかと心配されていました。せっかく支援を用意したのだから、もっとしっかり障害がある人に情報を届け、有効活用できるよう、わかりやすい情報発信をしてほしいとおっしゃっていました。まず、現在までに送迎支援を利用した人は何人いらっしゃったのかをお聞きします。

 

②送迎支援の周知はどのように行ったのか?

この支援を始めるにあたっての委員会報告では、周知方法は区報、ホームページのほか、福祉事務所、地域包括支援センター等へ事業概要を配布するとありました。そのほかに周知した先があるのか、まずお聞きします。

委員会資料ではこの支援は2月末までとありますが、ワクチン接種への対応は今後も継続していくとも考えられます。今からでも、情報発信についてはさらに工夫していくべきです。

 

③障害のある人に情報が届くような発信の工夫をすべき

区報だけでは情報が届かない場合もありますので、特に送迎支援など、福祉的な観点からの支援については居宅介護支援事業所や相談支援事業所をはじめ、在宅生活の支援をしている事業所に対してきめ細かでわかりやすい情報提供をするなど工夫をすべきと考えますが、区の見解をお聞きします。

 

④障害のある人の通所事業所内での接種や大規模接種会場での接種状況は?

障害によって、個々に医療機関などに行くのは困難な人もいらっしゃり、通所事業所単位での接種もしてほしいという声もありました。そして事業所において接種したケースがあったほか、区が設置した大規模接種会場で通所事業所単位の接種日を設けました。

事業所内で集団接種したケースはどのくらいあったのか、また区が設置した大規模接種会場での接種状況について伺います。また、大規模接種会場での対応で工夫が必要な点など見えてきた課題があればお聞かせください。

 

特に優先接種の対象となる人は、高齢、基礎疾患、障害があったり、医療・福祉従事者であるといった特性があり、希望する人が早期に接種できる体制と情報提供の支援が重要です。今後に向けてよりよい体制づくりを求めます。

 

【回答】

保健所長

①送迎支援は1600件の利用あり。福祉事務所等へ周知をした。

接種会場への送迎支援についてです。ワクチン接種開始のタイミングにあわせ、日常的に車いすを使用している方などを対象に、接種会場への送迎支援を行っており、8月末までに1600件の利用がありました。実施にあたり、区報やホームページに加え、接種の予約支援を行っている福祉事務所、障害者地域生活支援センター、地域包括支援センターで案内したほか、練馬区医師会や薬剤師会を通じて周知しました。サービスが必要な方が適切に利用できるよう、引き続き取り組んでまいります。

 

②ワクチン接種は、障害児者施設は18か所が施設での接種対応を実施、区の大規模接種会場での対応は48人に実施

次に障害のある方への接種についてです。重度障害児者に対し、18か所の障害者施設で事業所ごとに接種を行いました。

区が設置した大規模接種会場では、48人の障害児者が接種を受けました。会場までの送迎、密にならない動線の確保、待機中の見守りなどが課題になると想定し、計画的に事前準備を行うとともに、施設職員からも支援を受け、円滑に接種を終えています。