2月7日から区議会定例会が始まりました。2021年度の予算審査が中心の議会となります。

コロナの状況下で、今年度の補正予算もありますが、まず、2月12日にワクチンに関わる部分だけの補正予算の審査がありました。

 

詳細は区のサイトに載っている資料をご覧いただければと思いますが、「練馬区モデル」として集団接種で体育館のような会場に集まってワクチンを接種するだけではなくて、

それぞれの医療機関でもできるようにしていこう、という計画を立てており、具体的に動き出すのは来年度に入ってからになりますが、準備もあるので補正予算として出ているというものです。

 

認可されたファイザー製のワクチンは超低温の管理が必要ですが、区として保管しつつ無駄にならないよう小分けをして、ワクチン接種を実施してくださる医療機関に配送するというしくみです。

 

特に最初の段階ではご高齢の方が接種の対象となりますが、ご高齢の方はかかりつけのお医者さんをお持ちの方も多いので、診療所で接種できる安心感は大きいと思います。

 

他の議員からは、以下のような意見が出ていました。

  • 副作用が起こった場合の対応はどのようにするのか。
  • 1瓶5人分なので5の倍数で予約をとるということだが無駄が出ない体制をどう作るか。
  • マスクやアクリル板があると、特にご高齢の方にとって聞き取りづらいことも多いので、接種の相談の際のコミュニケーション支援も必要。
  • 訪問診療でも実施する方針ということだが、副作用が出ないかの観察なども時間をとってやるのは困難なのではないか。
  • 診療所でもスペースの確保に課題があるのではないか。
  • 老人ホームでは施設において接種できるようにする方針だが、有料老人ホーム等の場合はどうなるのか。
  • コールセンターは外国語対応もするのか。
  • 外国の方で住民登録がない方のたいおうはどうなるのか。
  • 補正予算審査自体がワクチンの認可のおりる前だったので、もう少し情報が出てから審査・決定すべきではないか。
  • ワクチン接種を希望しない人が不利益を被らないような配慮が必要。
  • 練馬区内でもワクチン接種できる会場数に差が生じないように。

例えば訪問診療の体制の取り方など、詳細はまだ医師会と詰めているところが多く、具体的な回答はないものが多かったです。

 

私の質問は、詳細は以下に議事録をつけますが、

  • 高齢者施設での接種も実施するということだが、これは入所だけなのか?通所も対象にするのか?また、住所地特例として練馬区に住所を有したまま区外の施設に入所している人はどうなるのか?
  • 今後、高齢者以外が対象になったとき、障害者の通所施設などでも実施するのか。障害特性によっては病院での注射が苦手な人もいると思うので、配慮が必要。
  • コールセンターの現場スタッフへの支援体制をしっかりとるべき。
  • 高齢者以外の接種が始まると、若い世代の人はかかりつけ医がなかったり、平日仕事だったりで、インターネット申し込みなども可能な集団接種のほうが利便性が高いと考える人も多いのではないか。集団接種会場の混乱を避ける仕組み作りが必要。

 

といった内容です。

これらもまた、まだまだ決まっていないことも多かったですが、住所地特例の方については今入所している施設での対応になるという回答はありました。

 

福祉を利用している人への施設・事業所における対応については今後、ガイドラインのようなものが出てくるかもしれないですね。

 

以下、ワクチンについての質疑応答の議事録になります。

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新型コロナワクチンについての質疑応答

(かとうぎ桜子)

新型コロナウイルスのワクチンに関して伺います。

 

保健福祉委員会で配布された資料に、区内高齢者施設等入所者は、施設の嘱託医、施設医が接種を行う。医師の関与がない施設は区が委託した医師が施設を回り、ワクチン接種を行うとあって、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設等とあります。

 

この施設はどの範囲まで想定しているのか。例えばデイサービスなどの通所は想定されないのか。

 

また、住所地特例で、住所は練馬区にあるけれども区外施設に入っているという方はどういう対応を考えているのかという点を、まずお聞きします。

 

(住民接種担当課長)

高齢施設の定義につきましては、国で示されております。基本的には居宅系の介護施設などが入っております。そのほかにも、老人福祉法に基づく老人福祉保健施設ということで、基本的には居宅系のものです。

 

ただ、通所系のところで、どういった形で接種を進めるのかということも含めて、今は高齢部門とご相談させていただいております。なるべく多くの望まれる方については接種できる体制を構築してまいりたいと考えております。

 

(かとうぎの注:居宅系というと制度上、自宅に暮らしてヘルパーやデイサービスを利用する在宅介護を指すので、答弁を聞いて私の頭は混乱しましたが、文脈からすると課長の言う「居宅系」は在宅介護サービスを指しているのではなく、入所施設を指していると思われます。「その施設に住んでる系」と言いたかったのでしょうね。)



また、住所は、基本的には施設に入所している方については、入所している施設で接種できると国から指針が示されております。

 

(かとうぎ桜子)

ご高齢の方だとかかりつけ医があることも多くて、そちらで対応できることも多いのかとも思いますけれども、ぜひ通所や訪問等も含めた、利用されている方のニーズも確かめながらの対応を進めていただきたいと思います。

 

それから、今後、高齢者以外が対象になってくる中では、障害のある人が、障害特性によって医療機関での注射がなかなか大変という場合もあるだろうと考えられます。

 

そういった対応についても検討していただきたいと思います。今後に向けて考えをお聞きします。

 

(住民接種担当課長)

障害をお持ちの方についても、高齢者部門と同様に、障害者部門の所管と、どのようにしていったらスムーズに接種ができるかといったところにつきまして協議させていただいているところです。

 

(かとうぎ桜子)

それから、コールセンターについて、区民の方から、今後、ワクチンについての不安であったり期待であったり、様々な思いでお問合せ、ご相談があるかと思います。

 

コールセンターの現場へのバックアップ体制をどのようにしていくか。

 

例えば、マニュアルとか研修とか、コールセンターで対応している方が現場で悩んだ時の相談体制など、バックアップはどのように考えていらっしゃるのか、お聞きします。

 

(住民接種担当課長)

コールセンターは、現在、人材派遣による委託業務を予定しております。国から示されている資料を基にFAQを作成しまして、事業者には説明しております。

 

開設は2月15日を予定しておりまして、現在、委託事業者と打ち合わせを行っております。委託事業者は勉強会を開催しておりますので、そこに区の職員も立ち会って、一緒に準備しているといったところです。

 

(かとうぎ桜子)

コールセンターの方が働きやすい環境づくりにも努めていただきたいと思います。

 

先ほど質問をした介護福祉関係のところで、何か疑問などが生じた場合、福祉施設や事業所からの問合せもコールセンターにするようになるのか、あるいは、個別性や特殊性があったりするので別途対応を考えられるのか、お聞きしたいと思います。

 

(住民接種担当課長)

コールセンターは、基本的に区民の方からの問合せに対応したいと考えております。

 

施設を運営される方などについては、直接、住民接種担当課でご相談を受けまして、そして、それぞれ関係する所管課と情報共有させていただきながら、どういった形でワクチンを進めればいいのか協議させていただいて進めたいと考えております。

 

(かとうぎ桜子)

福祉を必要とされる方の中には、個別性があってどう対応していいか分からないと介護や福祉の現場の方が悩まれることもあると思うので、そういう場合にどこに相談したらいいのかということが分かりやすい周知なども工夫していただけたらと思います。

 

それから、予約について、集団接種の場合にインターネットなどで対応できるということで、特に、今後、若い世代が接種するようになったときに、そちらの方が利便性が高いということがあるかと思います。

 

そうすると、集団接種の方が混雑や混乱をしないような受入人数の体制だとか案内の仕方の工夫などはどのように考えているのかをお聞きします。

 

(住民接種担当課長)

一般の方の接種については、まだ接種時期などをはじめ、ほとんど国から情報が来ていない状況です。

 

国は年代別の案内など検討を取り入れております。また、一方では会社での接種についても取り沙汰されているところです。

 

できる限りスムーズな対応に努めてまいりたいと考えております。

 

(かとうぎ桜子)

区民の皆さんに分かりやすいような周知ができるよう、準備を進めていただきたいと思います。