一般質問での介護関係のことは今回が最後です。医療との連携について。

 

(かとうぎ桜子)

介護と医療の連携について伺います。

医療的なサポートが必要でも自宅で暮らし、自宅で最期を迎える選択肢を充実するために、医療と介護の連携、入院できる病院と地域の診療所の連携は重要です。

令和元年度練馬区医療・介護資源調査報告書では、病院によって地域連携室での対応割合にばらつきが見られます。このことを区はどう捉えているかを伺います。

また、外国人患者への対応についても調査されていますが、診療所を利用している外国人住民は多い一方、地域連携室や居宅支援、訪問看護の外国人利用が少なくなっています。

私がご相談を受けた中でも、外国人住民の方が入院していた病院の地域連携室にうまくつながらず、在宅に戻ってからしばらく医療や福祉の支援が受けられずに苦労されていたケースがありました。今回示された調査結果を見ると、これは私が相談を受けた方だけの個別の課題ではなく、外国人住民に対する医療から介護、福祉への連携について、システムとして十分に整っていないということではないかと懸念します。区として今後、外国人の方が医療、介護を必要とされたときの支援の仕組みづくりについてどのように考えているかをお聞きします。

また、在宅療養のための24時間対応の医療体制については、夜間や休日の対応にバックアップが必要であるという課題が指摘されていますが、区として、複数の医師の体制をとるなどの支援体制についてはどのように検討を進めているか、進捗状況を伺います。

また、在宅の看取りの件数が増えているとはいえ、医療的なサポートが必要な場合、入院以外の選択肢があるということはまだまだイメージしづらい方も多くいらっしゃいます。在宅療養についての区民への啓発の取組みをお聞かせください。

 

(地域医療担当部長)

各病院の地域連携室は、退院患者が在宅療養生活を開始するにあたって重要な役割を担っています。

そこで区では、病院スタッフに在宅療養の現状を知ってもらうための在宅医療同行研修や事例検討会などを実施しています。さらに今年度は、区内17病院それぞれについて、患者が入院してから痰飲するまでの流れを図式化し、医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーなどの医療・介護関係者が、いつ、どのように連携しているかをわかりやすくまとめた「入退院連携ガイドライン」の発行に取り組んでいます。

外国人の高齢化率は未だ約5%でありますが、外国人人口が年々増加していることもあり、外国人の方が医療や介護を必要とした際の支援の仕組みづくりは今後の課題と認識しています。

そのため昨年度実施した「練馬区医療・介護資源調査」において外国人対応の状況を調査しました。今後、調査結果をもとに在宅療養推進協議会において検討を行ってまいります。

在宅医療の担い手となる医師や医療機関の連携などをしえんする在宅医療サポートセンターの設置をアクションプランにおいて計画しています。来年度開設に向け、現在、練馬区医師会や医療機関とともに協議を進めています。

区民の皆さまに在宅療養を支える様々な仕組みやサービスについて知っていただくための在宅療養ガイドブック「わが家で生きる」を今年度改訂し、町会・自治会や老人クラブなどへ配布しています。また、地域の医師をお招きして在宅療養に関する講演会を年に複数回実施しています。住み慣れた地域で自分らしい生き方を最期まで続けられるよう、引き続き普及啓発の充実に努めてまいります。