車いすを利用している人が、スロープやリフト付きの車に乗ることがありますが、その乗り降りをする際には一般的な車以上にしばらく安全に駐停車できるスペースが必要です。しかし、駅前のロータリー等にほとんどそういう整備がされていないということについて、3月1日の予算特別委員会で質問しました。

 

〈かとうぎ桜子〉

福祉まちづくり関連経費に関連して伺います。

車椅子を利用する方がリフトつきの車で移動して、駅前で乗降する場合の駅前の停車場所の整備状況を伺います。

 

〈建築課長〉

車椅子のままで乗り込める福祉車両の多くは、車体後部にリフトやスロープを取り付けられております。このため駅前広場等では、車道上で車椅子の乗り降りをしなければならず、安全に乗降できるスペースの確保や歩道と車道との段差解消が必要になります。

昨年(2018年)8月に策定いたしました公共施設へのアクセスルート、ユニバーサルデザインガイドラインでは、タクシー乗り場や一般車両の乗り降り場を設ける場合には、車道に対して歩道を切り下げて、歩道に車椅子使用者が安全に展開できる水平なスペースを設けるように努めることとしております。

現在、区内の駅前で一般の福祉車両が利用できる障害者用乗降スペースを設けているのは、練馬駅のみとなっております。

駅前広場が整備されている高野台駅、石神井公園駅、大泉学園駅、光が丘駅の4駅では、タクシー乗り場において一般の乗客が安全に乗降できるように、歩道の切り下げが行なわれております。これにより福祉車両のタクシー利用者も安全な乗降が可能となっているところです。

 

〈かとうぎ桜子〉

区民の方が利用する、例えば保谷駅の北口だと、身障者用乗降場という看板があって、停車スペースに囲みがついていて、スロープがあるスペースがあります。

石神井公園駅の場合は、ロータリーのところに一般車乗降場の表示があって、段差がなく改札方向に向かえるルートが確保されていますけれども、そのほかの駅については、今はタクシー乗り場という話がありましたけれども、一般のリフトつきの車が停車する意味では不十分だと思います。

バスなど、ロータリーを使うほかの車の理解も得づらい環境にあると思います。

リフトつきの車が停車して、車椅子を利用される方が安全に乗降するためには、少なくともに数分は慌てずに停車できる場が必要だと思います。

さらには、一般車両というよりは、ここは車椅子の乗降ができる場所なのだということが明確であれば、なおさら安心であると思います。

可能な限り、駅周辺でのリフトつきの車の停車スペースの確保と、わかりやすい表示をすべきと考えますが、区のお考えをお聞きします。

 

〈建築課長〉

先ほど申しましたように、障害者用乗降スペースを設けている練馬駅では、福祉車両が優先利用できるように看板設置と路面表示を行っているところです。

石神井公園駅は、西武線の高架化やまちづくり、再開発等の進行などに伴い、広い交通広場を設けられており、平成22年の警察協議により、一般乗降者のスペースが設けられているところです。

先ほども委員からもお話がございましたが、公共交通の混乱が生じないように、動線確保はどうしても必要になっています。

駅前広場等への障害者用乗降スペースの設置は、交通管理者等の協議が必要になります。条件が整い、一般の車両が停車することにより、福祉車両利用が妨げにならないように、わかりやすい表示を行ってまいりたいと考えているところです。

 

〈かとうぎ桜子〉

実際、ロータリーのある駅で乗降しようと思ったときに、やはり、邪魔だと思われたのでしょうけれども、バスからせかされたりして、なかなかしっかり停車して車椅子の方が乗り降りできなかったというお話もありました。そういうこともありますので、物理的に可能なところから、ぜひ多くのそういった設置や場所の設置を進めていただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。