10月2日と3日の決算特別委員会は、これまでの質疑で質問しきれなかったことを取り上げることのできる「全款補充質疑」でした。

まず、10月2日は自殺対策について質問しました。

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〈かとうぎ桜子〉

精神保健対策費の中の自殺予防対策費について伺います。

自殺対策基本法が2016年に改正されて、自治体としての自殺対策計画の策定が求められており、練馬区も進めていると思いますので、そのことについて伺います。

自殺対策は、その自治体によっては提供できないサポートがあるという状況が生じてしまわないようにということで、国や都道府県から地域自殺実態プロファイルを初め、さまざまな情報が示されています。それを踏まえた進捗状況についてお聞きしていきたいと思います。

まず、今年の3月に行われた自殺対策トップセミナーについて伺います。

自治体の自殺対策を進めるために、各都道府県で自殺対策トップセミナーが行われて、東京では3月末に実施されました。練馬区では、ここにどなたが出席されて、内容をどのように受けとめているかをまずはお聞きします。

 

〈保健予防課長〉

練馬区では、3月28日に都庁で行われました東京都のトップセミナーに、区長の代理といたしまして健康部長、それから、私、そして担当者が出席いたしました。他自治体でも同様の出席状況であったと記憶しています。

そのセミナーに伺いまして印象に残ったのは、やはり自殺対策が地域づくりとしてもよい切り口になるのだということを印象づけられました。

 

〈かとうぎ桜子〉

それで、国からはプロファイルであるとか、政策パッケージなどが示されていますが、それらを踏まえて、区としてはこれからどのような点に重点を置いて、計画策定を進めていこうと考えているのか、方針を伺います。

 

〈保健予防課長〉

国の方からは、全ての自治体でやるべき施策、それから、その区市町村ごとに特徴のある統計を捉えて重点的に行うべき施策が示されてございまして、練馬区でも、練馬区にその特徴のある施策が示されておりますので、それが重点的に行わなければいけないものだと認識しています。

また、そういった国から提示されたもの以外にも、練馬区で有識者の方々に広くご参画いただいた推進会議を進めていますので、その会議でのご意見ももとに、練馬区独自として、どういったことに重点を置いて計画を立てるべきかを検討してまいりたいと考えています。

 

〈かとうぎ桜子〉

今のお話の中にもありましたけれども、7月から練馬区としての自殺対策推進会議を始めているということなのですが、そこに参画されている方はどのようなお立場の方なのかというご説明をいただきたいのと、あと、今の検討状況をお聞きします。

 

〈保健予防課長〉

この推進会議は、保健、医療、福祉の関係者のみならず、小学校、中学校、高等学校、それから、経済団体、それから、労働団体、それから、鉄道会社、警察、そういった幅広い分野の方々にご参画いただいているものです。

現在は、すでに第1回目の会議が終了してございまして、10月中には第2回目の会議を予定しています。そこでは練馬区の自殺対策計画の素案のたたき台といった性格のものをご提示して、そのことについてのご議論をしていただこうと考えています。

 

〈かとうぎ桜子〉

健康福祉委員会の資料によると、11月には素案を出して、12月にはパブリックコメントをやろうという方向で進めていくと示されていましたけれども、せっかくさまざまな方にお集まりいただいた会議が始まったばかりでもあって、なかなか十分に議論をする時間がとれないのかという点が気になる点でありますが、そういった点はどのようにお考えになっているかということと、あと、計画を策定した後、この会議体の位置づけをどのように考えているかを伺います。

 

〈保健予防課長〉

この自殺対策計画づくりに関しましては、国から策定の手引きが示されています。従いまして、計画づくりに関して一から議論をして組み立てるということではなくて、もうかなりの部分、手引きの中で検討の仕方が提示されていますので、今回は少ない開催回数ではございますが、かなり議論に集中していただけるものと考えています。

また、この会議体は、練馬区の自殺対策計画を策定するために立ち上げたものではございますが、今後、計画が策定された後も、恒久的に毎年定期的に開催して、進捗状況を議論していただきたいと考えています。

 

〈かとうぎ桜子〉

あと、介護の現場とか、生活困窮者支援との連携などはどのようにお考えでしょうか。

 

〈保健予防課長〉

こういった分野に関しましても、…

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ここで時間切れとなりました。

担当課長に個別にヒアリングする中では、介護、生活困窮者支援など様々な分野が自殺対策に関わってくるので、まずはそうした多機関の人に自殺対策計画を知っていただくことで、今までのそれぞれの現場の方の実践が自殺対策という性格も持っているものだったのだということを共有していきたいという話がありました。

 

10月中旬には2回目の会議が開かれましたし、当初示されたスケジュールでいえばそろそろ素案も出てくる時期です。12月の定例会の一般質問の機会に改めて取り上げたいと思います。