10月4日、今年度の補正予算の質疑をしました。

私はまず、今年度当初予算の段階では考え方だけ示されていて予算はまだついていなかった要支援ショートステイが、今回ようやく予算に出てきたので質問しました。虐待が心配されるご家庭のケアを、在宅を基本にして進めていくために、同じ区内で対応できるショートステイがあることはとっても良いと思っています。

(当初予算の段階で質問した内容はこちら

 

〈かとうぎ桜子〉

要支援ショートステイについて、伺います。

これは、虐待のリスクのあるご家庭が利用できるショートステイということです。

当初予算の段階から、今年度、要支援ショートステイを始めるという話はありましたが、そういう話があってから、今回この補正予算に入れるまでの数か月の間で、どのような準備が進められてきたのかを伺います。

 

〈練馬子ども家庭支援センター所長〉

現在、委託予定事業者と月1回のペースで、利用予定者の状況や、預かり中の業務、利用中の役割分担、緊急時の対応など、さまざまな実務的な協議を行い、利用手順をまとめているところです。

 

〈かとうぎ桜子〉

以前、当初予算の質疑の際に、考え方を確認した時に、この事業は利用料金が発生しないことから、要支援家庭に利用していただきやすいという話がありました。

そのほかに、従来のショートステイや、児童相談所の一時保護と比べて、どういう点が特徴と言えるのか、区として、この事業の必要性をどのようにお感じになっているかを改めて伺います。

 

〈練馬子ども家庭支援センター所長〉

まず、14日間、児童をお預かりするということで、生活リズムの立て直しや、食事、清潔の確保など、日常生活を改善できることと思っております。

また、保護者とこどもそれぞれの課題に、具体的に対応する時間をもつことができます。

さらに、今委員のお話がございましたように、利用者に負担がないということから、児童虐待予防の視点で、一定期間親子の分離が必要な家庭へ、事業の利用を進めやすくなっていると考えております。

 

〈かとうぎ桜子〉

この事業は、東京都の実施要綱に基づいて実施するということなのですが、要綱には、支援プログラムを作成するとあります。

支援が必要となるのは、親と子と両方になると思いますが、支援プログラムは、どのように作成し、具体的な支援は誰が行なうのか、区とショートステイを実施する事業者の支援員との役割分担の仕方をお聞きします。

 

〈練馬子ども支援センター所長〉

支援プログラムにつきましては、区職員が作成し、事業者側と協議して、目標や支援内容を決めてまいります。

親の課題につきましては、区職員が対応し、こどもの支援につきましては、主に事業者の専門支援員が行います。

預かり期間中は、登園や登校の確保も含め、日々の対応について、丁寧に事業者と意見交換をしながら、調整してまいりたいと考えております。

 

〈かとうぎ桜子〉

それから、要支援ショートステイと同様の事業を実施している他の区があるのかどうか、実施の状況を伺います。

 

〈練馬子ども支援センター所長〉

新宿区におきまして、平成28年度から就学前を対象とした要支援ショート事業を実施していると伺っております。

学齢期を事業の対象とするのは、練馬区が23区初となります。

区では、先ほども申し上げましたが、本事業の実施を含め、さまざまな支援策を用い、児童相談所設置に寄らない、具体的な、きめ細やかな支援を行っていくと考えております。

 

〈かとうぎ桜子〉

今回、練馬区が実施するに当たって、対象の年齢は小学生までを想定されているということです。乳幼児ではなく、就学年齢の実施は練馬区が初めてという、今ご説明でしたので、利用する子供たちが、安心して通園、通学を続けられる体制の整備と課題の整理を行い、十代後半の子にまで、対象範囲を拡大できるよう検証していただければと思います。