改めまして、ブログの更新が1ヶ月も滞り、すみませんでした。
暑さのせいなのか何かわかりませんが、なんだか体調が悪くて、粛々、黙々と、目の前にある相談に対応したり作業をするので精一杯な感じでした。

さて、今日と明日は視察で宮城県に来ています。

今日(8月8日)は亘理町に行ってきましたので、その報告を書きます。

亘理町には、練馬区の職員を派遣していたという縁があります。

庁舎は地震の被害を受け、使える状態ではないので、隣にプレハブを建てて業務をしています。
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同じ町でも海沿いと少し奥とは様子が全然違っていました。海に近い家は土台を残して家が消滅しているところも多く、海には見上げるほどの瓦礫の山が積み上げられていました。

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うずたかい瓦礫を目の前にするとしみじみ、「いったいどこから手をつけたらいいんだろう」と思いますね。

亘理町では避難所はすべて終了し、被災した方々は今では仮設住宅やアパートに入っているそうです。

支援物資はたくさん体育館に集まっていたので、これから季節が移り変わるなかで、どう届けていくかも課題なんだろうなと思いました。

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それから、集団でバスで移動しているため個別にあまりゆっくり話を聞く時間をもてませんでしたが、

・災害ボランティアセンターは今週いっぱいで閉めて、今後は違う形態にしていくらしいけれど、「この町は一度ボランティアに来てくれた人が再び訪ねてくれることが多い」とおっしゃっていた方がいたこと。それをずっと引き継いでいけるといいですよね。
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・町の災害ラジオ(FM)があって、毎日放送しているそうです。これはボランティアが運営しているそうで、「やろうよ!」と呼びかけたのもボランティアの立場にある方だったらしいこと。
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が見えてきました。

どこから手をつけていったらいいかわからないほどの状況の中で、立ち上がり動き始める「一人の人の行動」から学ぶべきことがきっとあるんだろうと思います。

今日だけでは伺えなかった話を今後聞く機会を持てたらと思っています。


明日の視察は石巻市。ここは話を聞くというよりも状況を見てくることになる予定です。



私自身は、3月以降、今までのところ、被災地のために、募金活動以外のことはやっていませんでした。

あまりにも甚大な被害のあった災害で、東京に住まう私たち自身も人生観、価値観を問われるような状況でした。そんな中で、「なにか動きたい」と、あせるような気持ちは私も持ってはいました。
ただ、私は生まれてから今までほとんど東北に行ったこともなく、知り合いや親しい活動団体もあるわけではなかったので、すぐに私が東北のために役立つ術を見つけられなかったのです。

私は今までの東北のことを何も知らなかったくせに、震災が起きてあわてて動くことは、被災地のためというよりもむしろ、「なにかしなくちゃ不安になってしまう」という自分の気持ちを満たすためにしかならないような気がしてしまったのです。

一方で「震災関連の募金が集まることによって、震災以外の活動団体に寄付が集まらなくなってしまった」といわれていたから、当面、私はむしろ、たとえばビッグイシュー(路上生活者が販売している雑誌。売り上げの一部が販売者の収入になる)を今まで以上に積極的に買うとか、被災地支援とは違う形での社会とのつながりをしてきました。

東北の被災地の支援は、もっと長期的な視点でやっていきたいなと。


でも、今まで知らなかった地域のことを知るための最初の一歩を踏み出すのもとても大切なことで、今回の視察はたぶんその一歩になるような気がしています。

私の周りにも、もっと何か具体的な支援をしたいと思いながら、とっかかりが見つからない区民の方もたくさんいらっしゃるから、これから一緒に、支援に加わる活動を始めたいなと思っています。


そんな思いが具体化したら、ブログにも書きますね。

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