今回の子育て制度の改定では、保育所を利用する人はまず保育の必要性の認定を受け、そのうえで申し込むという形になります。実質的には保育課に同時に申請できるので、申し込む人にとっての手続きは変わらないのですが、考え方としては介護保険で要介護認定を受けてから介護サービスを利用するというのと似た手順になります。

そして、保育ママや小規模保育などについても「地域型保育事業」として制度の中に位置づけられるという点が変わります。様々な保育サービスがすでにあるので、その質の向上を図る必要があると思います。
しかし、東京都が独自に作っていた認証保育所については制度内に位置づけがされませんでした。これもきちんと位置付け、継続性と質の向上を図る必要があると指摘しました。


(かとうぎ桜子)
地域型保育事業運営経費について伺います。

区の条例では、小規模保育事業B型では、保育士資格を持つ従事者が6割以上、定員19名以下の事業所内保育では5割以上ということです。
まず、事業所内保育については、小規模保育事業B型と比べて、保育士の資格の割合が少なくていいのはなぜなのかを、聞かせてください。

(保育課長)
事業所内保育については、新年度、初めて国の制度となりまして、練馬区でも取り入れるものです。
一方、小規模保育につきましては、現在のスマート保育を移行させるものです。

スマート保育については、現在、保育士割合を6割以上としております。この割合を下げることなく移行させるために小規模保育については6割以上といたしましたけれども、事業所内保育については、今の区でやっている制度でないものですから、国の基準に従って5割と設定したものです。

(かとうぎ桜子)
事業所内保育に関しても基準の引き上げをしていってほしいと思いますので、しっかり来年度から始まる事業の中身を検証しながら、事業所の方ともお話し合いを進めていっていただきたいと思います。

それから、現在の実情として、小規模保育で保育士資格のない人の割合はどのぐらいなのか、お聞かせください。

(保育課長)
ご質問と逆の答え方をさせていただきますけれども、保育士の資格を持っている方の割合としましては7割から10割でございます。

(かとうぎ桜子)
では、保育士の資格を持っていない方は3割か、全員持っているかという間でそれぞれの事業所が推移しているということかと思います。

子どもの保育をする際に、保育士としての知識を身につけて対応することはとても重要なことだと思います。子どもの発達段階に合わせた対応を適切に行うことが、施設内での虐待であるとか、事故の防止にもつながると思いますし、子どもや家庭に対する適切なケアにつながるからです。

まず、保育士資格を持っていない人が保育の仕事に入るに当たっての研修体制はどのようになっているか、お聞かせください。

(保育課長)
新しく小規模保育の職場で働くためには、一定の研修を受けなければなりません。
安心こども基金の子育て支援対策臨時特例交付金の運営についてという国の通知がございます。その中で、安心こども基金管理運営要領というものがございまして、小規模保育運営支援事業についての定めがございます。

その中で、保育士以外の保育従事者になるためには、家庭的保育事業ガイドラインがあるのですが、そこに定める基礎研修を修了する必要があると定められているものです。

その家庭的保育者研修ですけれども、概要、乳幼児の発達心理、食事と栄養、家庭的保育の環境整備、保護者への対応、子どもの虐待等々、21時間以上の研修を受けることになっております。

(かとうぎ桜子)
まず、この仕事につくに当たって、基礎的な研修は必ず受けなければいけないということが定められているということかと思います。

この研修が終わって実際に現場に入る中で、継続した研修をしていくことや、また、保育士の資格を取得するための支援も必要かと思いますけれども、その点についてはどのように取り組んでいるか、お聞かせください。

(保育課長)
先ほどの研修を受けて、2年目以降の話ですけれども、現在、今ある、例えばスマート保育等については、それぞれの事業者で研修をやったり、工夫しているところですけれども、新年度になりましたら、家庭的保育の保育者に対して私どもがやっている研修がございます。
例えば、平成26年度でいいますと、「子どもの発達に沿った遊具について」等々の研修をやっています。そういったところにお声をおかけするとともに、そのほか、区で多数の研修をやっております。そういったところにもお声をかけて、ご出席いただこうかと考えているところです。

もう一つ、資格取得ですけれども、保育士資格を持たない保育従事者については、資格取得の支援事業を現在もやっておりまして、そういったことに今後も声をかけて、資格取得を目指していただきたいと考えています。

(かとうぎ桜子)
事業所ごとのご努力もあると思いますけれども、区としてきちんとサポートする体制をとって、小規模保育をより安心して利用できる体制の整備を進めていただきたいと思います。