衆議院選挙は与党が3分の2以上を占める結果となり、私としてはとても残念だった。前回の選挙以降のこの2年間、原発再稼働を目指そうとする動き、秘密保護法のこと、集団的自衛権のことなど、国の動きが私たち一人一人の生命を脅かしかねない方向に向かっていることに危惧を抱いている。

今回の選挙を経て、解散がなければこれから4年間、この体制が続くことになる。その間に、「もし日本で戦争が起こったら私はどうふるまうか、家族はどうするか」といったことを本当に現実に考えていかなければならない世の中になりかねないのではないかとさえ思ってしまう。そしてなんとしてもそれを阻止しなければならないと考えている。

これを考えると暗澹とした気持ちになるが、しかし、争点をぼかした突然の選挙、そして自民党の広報番組を見ているのかと錯覚するような報道といった状況の中でも自民はわずかながらも数を減らし、さらに排外主義的な次世代の党も議席を減らし、そして民主と共産が伸びたこと、沖縄では小選挙区で自民が全敗したことは、ポジティブな要素としてとらえたいと思う。

どんな世の中になっていこうとも、私たち一人一人が暮らしやすい社会を求め続けていかなければならないし、そして私たちはこの社会で生きていかなければならないのだと改めて思う。

ちょうどこの数日間で、今後の日本で闘っていくための勇気をもらう経験をした。
ひとつは、「山谷 やられたらやりかえせ」という映画を見たこと。
この映画は1985年に作られたドキュメンタリー映画で、東京のドヤ街である山谷の様子を追ったもの。山谷で暮らす日雇い労働者は悪条件の中で搾取されていて、労働条件の改善のために立ち上がって運動していくというものだ。社会の中で弱い立場に立たされる人達・地域が搾取される構造は、形を変えながらも今も続いていると思う。(たとえば非正規雇用のこと、被ばく労働のこと、原発立地地域のことなど)
行きつ戻りつしながらも改善を求めて闘っていくしかない。過去に労働者が闘ってきた歴史を知ることは、今後の日本でもあきらめずにやっていこうという勇気をくれた。

もうひとつはソウル・フラワー・ユニオンのライブに行ったこと。ソウル・フラワー・ユニオンは社会的な課題について発信しているが、(ツイッターはこちら )売店で売られていたTシャツには「ANGER IS AN ENERGY」と書かれていた。

そうそう、この社会に心穏やかに幸せに生きることのできない環境にある人がたくさんいて、それが今まで改善されていないこと、私も改善させることができていないことに対する怒りが私の活動の原動力でもあるということを改めて考えさせられた。

これからもあきらめずに行動していかなければならないと思っている。