9月の議会で「デートDVは個人の問題で、行政が介入するものではない」という発言をした議員がいて、DVの問題の本質を理解されていない発言に私は仰天しましたし、憤りを感じています。

その議事録が議会のページに公表されましたので、こういう発言をする人もいらっしゃることをみなさんにも知っていただきたいと思い、以下長文になりますが、引用します。

原文は区議会のホームページの議事録検索 で決算特別委員会平成26年9月18日議会費・総務費のこうらい啓一郎議員の発言を見ていただくと載っています。

ちなみにこの議員さん、私と同い年なんですが…。


〔こうらい啓一郎委員〕
私からは、174ページの男女共同参画施策経費に関連して、お尋ねしたいと思います。
先日、知人から進められて、私はDVDを見たのですけれども、「デートDVって何」という、これは法務省がつくっています。

3組カップルが出てきまして、彼氏が「短いスカートをはいてほしくないな」と言うのです。または、「俺は髪が短い方が好きだ」と、それから、女の子の方が「バイト先にかわいい女の子がいるから、あなたは行ってほしくない」と、人権擁護委員の方が出てきて、これは全部心の重荷になるからだめですと言うのですけれども、これは本当に個人の勝手で、余計なお世話だと思うのです。税金を使ってまで、こういう物をつくるべきではないと思います。

練馬区ではどうかといいますと、私は、びっくりしたのですけれども、以前、1階のアトリウムでパネル展をやっていたのですけれども、鎖でつながれている女の子がいるのです。それで、こういう相手は要注意と書いてあるのですけれども、とても優しかったり、意地悪だったりする、用事で会えなかったりするとふてくされる、しょっちゅう電話してきて誰と会っているか気にする。これもう本当に大きなお世話だと思います。

行政は一体個人間の関係にどこまで口を出せば気が済むのかと思うのですけれども、なぜこういうことをやっているのでしょうか。

〔人権・男女共同参画課長〕
委員のご指摘がありましたパネル展につきましては、昨年11月18日から25日まで、区役所アトリウムにおきまして行ったものであります。

その内容につきましては、今お話があったような表現がございました。
ただ、区としましては、デートDVにつきましては、若い世代に広がりを見せております。また、防止に向けた取り組みが必要であると認識しております。

パネル展では、デートDVの兆し、兆候も含めまして表示しまして、啓発を行ったところです。パネルの展示でありますので、表示するスペースですとか、あと文字数の制約がございます。

ただ、デートDVについては防止していかなければいけないものであると思っておりますので、伝えたい内容を工夫しまして、また、簡潔にわかりやすく紹介するように努め、啓発を行っていきたいと考えております。

〔こうらい啓一郎委員〕
身体的暴力であったり、ストーカーは、男性に対してもだめであって、老人に対してもだめであって、障害者に対してもだめであって、法治国家においては、本来刑法で罰せられるべき問題だと思うのです。

これをあえて男女間に切り分けて問題とするのは、私は、赤色の生地をイリュージョンで透明にしてしまったような、裏に何かあるのではないかと勘ぐってしまいます。

ある種こういうガイドラインをつくるのは、では、僕が嫁さんに、「髪の毛を切ってほしい」と言われたら、デートDVされましたと相談に行ったら、ガイドラインをつくっただけなのか、それとも、実際相談に乗るような形になっているのですか。

〔人権・男女共同参画課長〕
委員のご意見は真摯に拝聴させていただきました。
ただ、区としましては、区の男女共同参画計画を踏まえまして、DV、デートDVの防止のために、広く意識啓発に努めていきたいと思っております。