所長の伊藤です。
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昨日の記事で、編物の世界では、まだまだ男性の居場所が少ないということを書きました。
その事実を補完するように、編物作家の男女比というものを考えてみると、これまたほとんどが女性だということがあります。
たとえば、ここ1年間の「毛糸だま」(vol.190~193、日本ヴォーグ社)でカウントしてみると、掲載されている作品のうち、女性の作家によるものが211点であるのに対し、男性の作家によるものはたったの5点(うち3点は私です(笑))。
つまり、男性:女性≒2:98。
もうほとんど女性作家しかいないと言ってもいいでしょう。
サンプルをどこから抽出するかによっても多少は変わってくるのかもしれませんが、手編みの世界の場合はどこから取ってきてもきっとほぼこんな感じです。
一方、手仕事(手芸)として同じく広くなされている「折り紙」。
同じように女性や子供の手遊びと思われがちなものですが、これが、専門誌を紐解いてみると、折り紙作家の男女比は編物作家のそれと比べてみごとに逆転します。
かつて刊行されていた折り紙の専門誌「をる」(双樹舎、1993~1996年)が当研究所に全号あるのですが、試しに第1~4号の巻末に掲載されている作品の作家の男女比をカウントしてみると、男性43人、女性8人。
つまり、男性:女性≒84:16。
実は、号が進んでいくとだんだんマニアックな、高度で精密な折り紙が多数載るようになり、それに伴って男性に比率がさらに高くなります。
なんで?
なんで、編物は男性の肩身が狭いのに、今の折り紙は担い手がほとんど男性なんでしょう?
詳しく考察するには、折り紙の歴史を振り返る必要がありますが、ちょっと専門外なので軽く触れるにとどめておきます。
折り紙は、もともとは鶴とかやっこ、帆掛け船などの伝承折り紙が主流で、これは家庭で母と子の間でなされたり、幼稚園や保育園で幼稚園教諭・保育士(当時はほとんど女性)が園児に指導したりするのが多かったです。
それが、おそらく前川淳さん(「悪魔」で有名)とか川崎敏和さん(「カワサキ・ローズ」で有名)などによって、数学(幾何学)に立脚した折り紙が次々と開発されるようになって、理系の男性中心にマニアックな折り紙が爆発的な人気を博すようになりました。
このブームは当然海外にも飛び火したのですが、そこでの担い手もおもに理系の男性。
こうして、伝承の折り紙はマニアック・難解折り紙へと興味の対象が遷移していったわけです。
一方、編物は…
私は常々編物の数学的側面というものを言い続けているわけです。
だからね、編物だって折り紙と同じような道をたどり、理系男性を中心としたマニアックな遊びへと昇華していってもいいものだと思うんですがね。
それを阻むのは、やはり長年にわたって染みついた、「編物=女性の手仕事」という強烈なジェンダーバイアスなのでしょう。
「こんなに楽しいのに。男たちもやってみたらいいのに…」と思うのですが、なかなか急には変わらないですね。
まぁね、状況は少しずつ変わっているから、いつかは状況が変わってくることを期待しています。
でもホント、こんなに面白い知的な遊びを男たちがやらないのはもったいない!
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銀座の一室を借りて、自由なスタイルでレッスンをします。
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毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。
定員は当面の間6名から5名に変更します。
4月はあと17日(日)、22日(金)です。
5月は1日(日)、13日(金)、15日(日)、27日(金)です。
金曜日は午前の部10:15~12:45、午後の部14:00~16:30
日曜日は午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00
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フリーレッスンのほか、(公財)日本手芸普及協会の手編みカリキュラムに沿った資格取得のためのレッスンにも対応します。
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毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。
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5月は25日(水)です。
午前の部10:30~13:00、午後の部14:00~16:30
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