ハンドメイドの原価? | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤です。

 

 

ハンドメイドについてもう少し。

 

一昨日の記事に書いたような、とある情報番組を発端としたハンドメイドをめぐるSNS上でのざわざわについて。

 

ハンドメイドの原価ってなんでしょう?

そのざわざわの元となった情報番組では、原価を非常に安く抑えて作品を高く売って儲けている、というイメージで伝えていた(らしい)というところが問題になっていたようです。

(「らしい」としたのは、私は番組を実際に見たわけではないので、SNSなどからの伝聞だということです)

 

そもそも、ハンドメイドの原価はそんなに安くありません。

番組ではおそらく、「原価」ではなく「材料費」を安く抑えていて、ということと誤解しているのではないかと思われます。

 

「原価」という言葉の意味もいろいろ解釈があるようですが、ザクっと作品を作るための諸経費とすると、材料費だけでなく、制作にかかる人件費(これは表には現れません)、道具などの設備費、技術を習得するまでの費用、宣伝・広告費など、莫大なお金がかかります。

そこに、デザイン料や技術料、ブランド料などが上乗せされると、それなりの利益を確保するにはどうしても高くなってしまうのは仕方ないのですが…

 

それと、材料費を少しでも安くする努力を皆しています。

たとえば、同じ材料でも、大量仕入れすることにより、単価が下がることがあります。

(金具を100個仕入れれば何割安くなる、というような買い方です)

だから、単体での材料費を見て、安いんじゃないのとか言われるのはねぇ…

原価を抑えて利益を少しでも増やすというのは、経済活動の基本ですから、そこをあーだこーだ言われても…

(もちろん、原価を抑えるがために材料の質まで落とすのは賢明ではありません。すぐバレます)

 

そもそも、ハンドメイド作家に原価云々を聞くこと自体野暮ですよ。

 

 

まぁ、正直言うとね、私でも(平均的な収入の水準に比べたら)ハンドメイド品は高いよな、と思うことが多々あるのですが、

いざハンドメイド品を作る立場になると、高くても仕方ない、もっと言うと高くないとおかしい、と考えるようになってきました。

でも、それだとなかなか売れない、というジレンマに苦しんでいる人も多くいるのではないでしょうか。

しかし、だからと言って、とにかく売りたいがために安く値段を設定してしまうと、大赤字になってさらに自分の首を絞めることになってしまう…

非常に難しいところです。

 

 

あぁ、今日はちょっと調子に乗って書きすぎてしまいました。

ここはなるべく前向きに捉えましょう。今回の騒動は、ハンドメイド活動を今一度見直すきっかけになりました。

一番に考えなければいけないのは、自分が作った作品を買ったお客様が喜んでくれること。

そしてそれを自分の喜びとすること。

そこだけは忘れないようにして、創作活動に勤しむことにしましょう。

 

 

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