ストレッチ編みの実際 | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤です。

 

 

昨日、ストレッチ編みについて少し書きました。

今日は、約6年半ぶりにストレッチ針を手に取って、実際に編んでみました。

 

ストレッチ針は、こんな感じです。

扁平な断面の針の先端が鉤状になっています。

鉤は、通常のかぎ針よりも深く切り込みが入っていて、糸を捕まえやすくなっています。

パッケージはこんな感じ↓

なお、ストレッチ針は、NKM手芸協会に問い合わせれば入手可能です。

また、楽天市場などのネット通販でも一部の店舗が取り扱っています。

 

まず、ストレッチ針を1本ずつ両手で持ちます。

編み始めでは、右の針で引き抜き編みをすることにより、左の針に編み目を次々に作っていきます。

この引き抜きの操作は、ストレッチ編みでは「レフト・イン」や「ライト・アウト」などという表現をするようです。

 

作り目ができたら、同様に引き抜き編みをすることにより、編地が作られていきます。

 

針が扁平なのと、鉤が深いのとで、操作はとてもスムーズに行うことができます。

とてもよく考えられた設計だと思われます。

なお、私の友人は、ストレッチ針のかわりにアフガン針2本でやっていましたが、どうやら編みづらかったみたい。

 

「毛糸だま」で紹介されたときにアップされた動画がありました。

 

毛糸だまで紹介されたことで、昇竜の模様編みはできるようになりましたが、そこから発展させるにはどうしたらいいのだろう?

実は、絶版になっていた指南書が、入門編という形でダイジェスト版として発行されました。

ただ、このダイジェスト版だけでは非常に物足りず、昭和46年に発行されたもとの指南書がやはり必要です。

(右が昭和46年発行の指南書、左が平成15年発行の入門書(ダイジェスト版)。

私は某オークションでもとの指南書を入手しましたが、乱丁・落丁があったため、東京・広尾の東京都立中央図書館で複写をする必要がありました。)

 

この赤ちゃんの写真が印象的!

 

さらに、習いに行くとしたらどうしたらいい?

それは、NKM手芸協会に問い合わせれば、近くの教室を紹介してもらえるようです。

ここ何年でストレッチ編みもそれなりに広まったようで、教室は少なくないようです。

また、ヴォーグ学園でもストレッチ編みのクラスがありますので、そちらを受講する方法もあります。

 

 

広瀬先生も毛糸だまの誌上で言及していますが、ストレッチ編みは特許で囲まれていることで、却って普及しなかったのではないか、という意見もあります。

実は、「編物の技法」と「特許」にまつわる問題は、ストレッチ編みに限ったことではありません。

もちろん、新しいことを発明したら、特許を取ってオリジナリティを主張する権利があります。

しかし、一歩間違えると、「特許なんだったら私たちはやっちゃいけないのね」というように、排他的になってしまい、そのまましぼんでしまうという危険性をはらみます。

…ちょっとこのあたりはデリケートな話なので、もし機会があればいつか言及します。

 

 

以前、ストレッチ編みの講師のブログを見たときに、ストレッチ編みの素晴らしい作品をいくつも見て、とてもいいなぁと思いました。

私も機会があれば勉強したいと思います。

そのためにも、もっとオープンな存在になってくれることを切に願います。

 

 

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