所長の伊藤です。
手芸店などで講習をやっていると、たまに、棒針の号数について大きな誤解をしている生徒さんがいます。
たとえば、編み図に使用針が棒針7mmと書いてある作品を編むときに、7号の棒針で編み始めてしまうんです。
「ちょっ、ちょっ、7号じゃなくて7ミリですよっ」とお声かけしても、
「えっ? 棒針7号って7ミリの棒針のことじゃないんですか?」
これ、超初心者がこう誤解するのならわかりますが、編物歴がそれなりにある人でもたまにいらっしゃるんです。
日本の棒針の規格では、
0号を太さ(断面の直径)2.1mmとして、そこから1号上がるごとに0.3mmずつ太くなり、1号が2.4mm、2号が2.7mm、…、15号で6.6mmとなります。
たとえば、7号は、2.1+7*0.3 = 4.2mm となります。
15号より先は、いわゆる「ジャンボ針」となり、ミリ表示をします。
15号の次に太いのが7mm針、8mm針、…といったように。
ですから、7号は太さが7mmでは決してないのです。
下の写真は、左が棒針7号、右が棒針7mm。
でもこういった誤解は無理もないかもしれません。
編物を習うとき、こういったことは講師からあまり教わらないかもしれません。
講師は、あまりに当たり前のことと思い、わざわざ教えないのでしょう。
また、編物を独習するとき、棒針の号数と太さの関係について、ちゃんと書いてある本はあまりなかったかもしれません。
(最近の親切な基礎本には、書いてあるようですが)
なお、棒針のパッケージに、小さく太さのミリ表示が書いてありますが、気に留める人も少ないでしょう。
(下は、「12号(5.7ミリ)」と小さく書いてある)
これは私自身の反省もあるのですが、編物を初心者に教える際には、なるべく早い段階で棒針の規格の説明をするのがいいようです。
「いいですか、号とミリは違うんですよ~!」って。
そしてさらに、糸を見た時点で、どのぐらいの太さの針を使うのが適しているかを見分ける目を養うのが大切かもしれませんね。
でないと、超スッカスカか超カッチカチの作品が出来上がってしまうことになります!(編んでいる途中でオカシイって気付いてほしい!)
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