792.ダラダラの 時間の中で 光る顔 アタック・ブロック ネットの真上

 

 プロ野球⚾中継があると、テレビ埼玉は『大岡越前』(水)を、千葉テレビは『長七郎江戸日記』(水‐日)の放送を延期する。筆者のダラダラ夕食の流れに竿を差す。

 6月12日、リモコンをプッシュしていたらバレーボール🏐女子の「日本対韓国」戦を実況中継していた。

 日韓対立となれば筆者は興奮する。慰安婦問題や徴用工問題についてこれまで何度もブログで触れてきたからだ。

 その朝、NHKラジオ📻第一で元日本代表の大林素子が日本のパリ五輪出場について語っていたこともあり、チャンネルをそのままにした。

 もう1度か2度書いているが、筆者は球技が下手。卓球🏓然り、野球然り。バスケットボール🏀然り。最近転がしたのは口中の黒糖焼酎くらい。

 第2セットでは第1セットと同じく日本が25対16で韓国チームを下した。

 第3セットで筆者はハッとした。日本が23対22から23対23に追い付かれた時だと記憶する。監督の眞鍋政義(2008-2016年、2021-現在)が起用したのは東京2020の代表でその後3年間苦しんでいた黒後愛。1点の攻防だけで直ぐ交替させたが、黒後に花を持たせる彼の大胆さに驚いた。このセットは終始韓国に押され続けたが、25対23で競り勝った。

 さて、中継中には両国選手👩の表情が何度も大写しになる。彼女らの凛々しさが引き立つ。得点した時の笑顔にも、サーブやレシーブを失敗した時の顔にも真剣さが滲み出る。そこで気付いた。いつもならテレビに映る「何かがない」と。

 バラエティー番組で顕著なのは、大写しになる出席者のにこやかな表情。彼らは軽妙な受け応えを心掛ける。1人が大笑いすれば、2、3人が追い掛けて笑ったり、バツが悪いといじけて笑ったりもする。

 バラエティーにあり、バレーになかったのは(こび)。ネットを挟んで相手の目や手足の動きを読む時、媚は無縁。

 人生は長くもあり、短くもある。社会人ともなれば、媚を売り、喧嘩を売り、恩を売ることもある。そんなことを考えながら、筆者はもう1杯飲んで立ち上がった。

 尚、日本は次のカナダ戦で敗北したが、セルビア戦では勝ってパリ五輪の出場権を得た。