766.俳句なら 季語使用する 規則ある メディア必須の ルールは曲解

 

 5月18日、「産む、産まない」が炎上🔥した。

 メディアが政治家の一言二言を切り✂貼りするのは今に始まったことではない。彼らは筆1本で生計を立てる、素晴らしい煽動能力発揮集団だ。

 その関連でもう30年近く前のオフレコ発言に触れる。何新聞📰かは忘れたが、3面にあった記事だ。うろ覚えなので事実関係を検索した。

 1995年10月、村山首相は記者会見の席で、「(85年前の)韓国併合条約は当時の国際関係等の歴史的事情の中で法的に有効に締結され、実施されたもの」と述べた。この見解について尋ねられた江藤隆美総務庁長官は、「これからは雑談。記事にする話ではないし、メモも取らないで欲しい。若い皆さんの参考のためにお話ししよう」と切り出し、「条約は、法的に有効だった」、「植民地時代、日本はいいこともした」などと述べた。その後或る月刊誌が江藤氏の名前を伏せて「フタされた某現職閣僚の暴言の中身」と題し懇談内容を報じた。これにより彼は長官を辞任した1

 オフレコには、出席した記者全員が同意することが必須だという前提があるらしいが、筆者には条約云々を問題視する理由が理解できない。

 冒頭の炎上とは、静岡県知事選挙で上川外相が応援演説の際に語ったことについてだ。彼女は、「この方を私達女性がうまず(生まず、産まず)して何が女性でしょうか」と語った。この発言は「女性パワーで(自民党推薦の)知事を誕生させよう」という意図からで、他意はない。

 一方、野党は、不妊症で困っている女性を無視し、女性が子👶を産むことを前提とした発言だったことを問題視する。

 さて、筆者がここで指摘したいのは日本語の難しさではない。女性差別でもない。ニュースになれば何でも取り上げるという報道姿勢だ。メディアは上川外相の意図を充分理解しつつも、「使える」と判断し、20数行で煽動的な報道をした。

 メディアは、日本が内憂外患で窮地に立たされた時、報道の本来の役目を発揮できるのだろうか。遊ぶなら講演にではなく、公園に行って欲しい。

 尚、X投稿には上川外相の発言撤回を非難する声もあるが、筆者は与(くみ)しない。彼女は知事選への影響を考慮したからである。

 

[出典1  https://www.weblio.jp>

「日本はいいこともした」発言とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書(参照 2024-5-20)]