758.歓声と 落胆の中 駆け抜ける 〝お疲れウマです″ 晩春の夕

 

 5月10日(金)、筆者は1カ月振りに川崎詣で🏇をした。妻も外出していたので、翔ちゃん🐱とアリスちゃん🐈には、「お留守番をお願いね」と声を掛け、晴天🌞の下、気分良く出掛けた。

 2Rから8Rまで全て勝ち馬投票券を買ったつもりだが、浮いたのは3Rだけ。少し戻ったのは8R。重い足取りで家路へ向かうことになった。

 只、和気藹々の光景を初めて見た。

 既報の通り川崎競馬場にはもう自由席がない。筆者が座るのは2号スタンド1階席でゴール前20mくらいの場所。3席のベンチが後ろまで5列あり、全部で75席ある。いつもなら15席ほどしか埋まらない。川崎競馬組合としては不満😠だろうが、筆者は閑散としている雰囲気が好きだ。周囲に遠慮する必要がないからだ。

 4Rが終わった頃、4、5人の黒いスーツ姿の男が現れた。それぞれが手に大きなバッグ👜を持っている。筆者の左側の列の中ほどまで進み、指定席券をチェックする警備員👮と何か話している。「30」と言う声だけ聞こえた。

 5Rのゲートが開く前、状況を理解した。30とは30人分の指定席のこと。徐々に仲間が到着すると、一番上の席にいる4人が各自に声を掛け、好みの飲み物を配る。ピール🍺あり、酎ハイあり、ウィスキーの水割りあり。

 30人のうち10人くらいが女👩。ほぼ全員が黒の上下を着ている。喪服ではない。全員が揃うと、前席から課長か部長らしい男が立ち上がる。手にはビール。「ご苦労様でした」の発声に、「お疲れ様です」と威勢の良い声が呼応する。

 その後、正面の電光掲示板に着順番号が出ると、「やった❣」、「今のレースを取ったのか」、「はい、取りました❣」との声。5Rの単勝は1,450円。7Rの馬複は2,300円で3連単は33,600円。30人もいると的中させる人が多い。

 さて、競馬はギャンブルだ。とは言え、あんな和やかな雰囲気は一興。他人事ながら見ていて楽しかった。彼らはワンチーム

 尚、10年ほど筆者と川崎詣でをした友は現在経過観察中である。