755.デモデモと 守屋浩は 歌ったが 学生のデモ 連帯できるか

 

 ダスティン・ホフマンの映画『卒業』(1967年)とは関係ないが、筆者は今月末の卒業式を心待ちにしている。ワシントンにいる友人Ⅿが、仕事と勉強🖊を2年半両立させて学位を取るからだ。卒業式用ガウンは25ドルだったが送料も25ドルだったとか。

 早く写真を見たいが、今、米国のキャンパスは揺れている。

 4月30日、コロンビア大の要請を受けたニューヨーク市警👮はイスラエルに抗議する学生らを敷地内から強制排除した1。警官隊突入前、市長は、大学とは無関係な「外部の扇動者」が校舎を占拠していると指摘。一方、同大のパレスチナ人留学生でデモのリーダーの1人は、抗議活動を行っているのは学生だと語った2

 5月6日、大学当局は、安全上の配慮から15日の卒業式を中止し、小規模な式典を専攻ごとに分散して実施すると発表した。

 半世紀ほど前、日本でも学園紛争が多発した。これは1960年の安保改定反対デモに続くもので、ベトナム戦争が契機となっていた。有名なのは東大の安田講堂占拠。警視庁によれば、69年1月19日の封鎖解除で逮捕した633人の学生のうち東大生は38人だった3

 エール大やカリフォルニア大にも飛び火しているデモは大きなうねりになるか。

 評論家の宮家邦彦氏の分析は以下の通り4

 

 1960年代後半、米国で吹き荒れたベトナム反戦デモの背景には徴兵制があった。対象は18-26歳男子👨。ベトナムへの徴兵は彼らの人生を左右する大問題だった。一方、今の学生には当時の切迫感ムキーがない。だからパレスチナとの連帯を唱えても世代全体の共感は得られない。

 

 5月7日、プーチン大統領は5期目の就任式で、「ロシアは欧米側との対話を拒まない」と述べた。これこそ笑止千万ポーンだが笑ってはいられない。

 さて、日本の学生には何ができるか。「ウクライナから手を引けば、対話は可能だ」と書いたバナーを掲げて、東京のロシア大使館や大阪、札幌、新潟の領事館前に集まって貰いたい。或る意味、ロシアはそうした静かな行動を警戒するかもしれない。

 

[出典1 2024年5月8日付け産経新聞『米コロンビア大 全体卒業式中止』] 

[出典2  https://jp.reuters.com › world › security

米コロンビア大、警官隊が反イスラエルデモ参加者排除 By ロイター編集 2024年5月1日午後 12:43 GMT(参照 2024-5-8)]

[出典3 ウィキペディア 東大安田講堂事件(参照 2024-5-8)]

[出典4 2024年5月2日付け産経新聞『宮家邦彦のWorld Watch』1968年民主党大会の亡霊]