752.ドキュメント 社会の歪み 指摘する 多面的には どう捉えるか

 

 5月5日、友人のTさんからメール。ドキュメンタリー映画🎥『ワタシタチハニンゲンダ』についてだった。筆者はその公式サイトをクリックした。

 イントロ画面は2021年3月に名古屋入管で亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(33)の遺影。

 続いて日本の公権力による外国人差別の例を掲げる。

 

(1)在日コリアン/高校無償化制度から朝鮮学校を排除……。

(2)技能実習生/長時間・低賃金労働……。

(3)難民認定率は諸外国の20〜50%に比べ、日本は1%未満。

(4)入管で被収容者に対する暴言・暴行・劣悪な処遇が常態化。

 

 2分間の予告編では数人の外国人が登場し、難民申請を認めない日本を非難する🗣。「母国に帰れば命が危ない」と。

 メガホン📣を取ったのは高賛侑氏。高氏は、「差別の中でも最も重要なのは民族教育差別だと考えます。何故なら子供👦👧の民族的アイデンティティを育む教育を否定するのは、民族抹殺政策に繋がるからです」と語る😡。

 映画の評価は高いが、点数を付けない人もいる。ナレーションが多過ぎるというコメントもある。

 2022年8月から各地で上映されていて、入場料金は無料から1,500円まで。現在も上映予定がある。

 日弁連は2023年1月に弁護士会館で無料上映し、「日本の入管収容問題も、嘗て日本が植民地を求めて侵略戦争を行い、アジアの人々を支配し、差別・抑圧したことを引き継いだ戦後入管体制と無関係ではない」と主張する。

 さて、筆者はウイグル人抑圧問題で替え歌をYouTubeに挙げたが(ブログNo.246)、この映画は観ない。

 何故か。社会問題を取り上げることに異議はないが、一方的な主張に終始しているような印象を受けるからだ。

 マスコミは両論併記を念頭に置いて報道することが多い。すると視聴者は物事を鵜呑みせずに、両面から捉えようとする。これは妥当な手法だ。

 読者が映画館に足を運ぶなら、以下の3点に留意して貰いたい。

 ①研究者が、予告編に登場した人達の母国の政治体制を分析している。②大使館談話が挿入されている。③彼らが経済移民ではないと証明されている。④埼玉県川口市の女性が提示した問題(ブログNo.705)への言及もある。