748.昔なら 剣法、武蔵 今ならば 拳法、井上 憲法置き去り

 

 筆者は中学の漢文で『論語』を習った。例の「子曰(のたまわ)く」云々だが、覚えているのは年齢のこと。

 

 15にして学に志す、30にして立つ、40にして惑はず、50にして天命を知る、60にして耳順ふ、70にして矩(のり)を踰(こ)えず

 

 つまり、人は年を重ねつつ👴👵精神的成長する。

 日本には長寿を祝う名称がある。

 

 60歳 還暦、70歳古稀、77歳喜寿、80歳傘寿、88歳米寿、90歳卒寿、99歳白寿、100歳百寿、108歳茶寿、111歳皇寿、112歳珍寿1

 

 怪我病気をせずに長寿を迎えることは喜ばしい👏。

 戦後の日本は米国に憲法草案🖊を書いて貰い、枢密院の可決と天皇の裁可を経て1946年11月3日に新憲法を公布し、1947年5月3日から施行した。本日で憲法は77歳。喜寿を祝うべきだろうか。

 憲法改正論議は以前からあるが、国会が「憲法調査会」を設置したのは2000年。「憲法審査会」の始動は2011年2。大規模自然災害など選挙困難時に国会議員の任期延長を可能にするとか、第9条への自衛隊明記を巡る議論はあるが、改正への具体的動きはない。

 何故か。政党間に意見の隔たりがあるからである。

 筆者が驚いたのは、共産が先の衆院3補選で候補者を立てず、立民の3候補者を応援したこと3。立民と共産が手を組めば、憲法改正はない。

 さて、パン食🍞が増えている今、憲法が88歳の米寿🍚になっても一部の野党しかお祝いをしないだろう。

 太宰治が1947年1月に発表した掌編には、「新聞を広げて新憲法を一条一条熟読しようとすると、トカトントン」という一節がある。主人公が何か新しいことに情熱を注ごうとすると、釘を打つトカトントンという幻聴で彼は意欲をなくす4

 

[出典1  http://www.la-fontaine.co.jp › chojyu

長寿の呼び方 ラ フォンティーヌ(参照 2024-5-2)]

[出典2 2024年5月2日付け産経新聞『正論』江崎道朗、麗澤大学客員教授]

[出典3 2024年5月2日付け産経新聞『補選一本化で「いいとこ取り」』]

[出典4 2024年5月3日付け産経新聞『産経抄』]