740.旅すれば 唇寒し 春の風 転ばぬ先の 杖は何本

 

 4月24日、訪米✈した自民党副総裁の麻生氏はトランプ前大統領と1時間ほど会談した1。両者は通訳を介すし、故安倍総理の話が出ているので、中国北朝鮮情勢などについて実質的な意見交換は20分くらいだろう。

 23日に麻生氏が羽田を立った後、TBS📺はバイデン政権の関係者が不快感を露(あらわ)にしていると報じた2。米側の不快感は納得できる。何故なら岸田総理は4月8日から訪米し、国賓待遇を受け、バイデン大統領と会談し、議会でも演説したからだ。

 筆者が納得できないのはTBSが不快感に触れた意図である。今年11月に「次トラ」になった場合、同局は「麻生氏がパイプ役になる」と臆面もなく報道するのだろうか。

 同じ24日、上川外相は上記会談について、「政府が関与していない個人の立場の活動」だと述べた3。しかし自民党は指👉を銜(くわ)えて「次トラ」を待つべきではない。

 筆者はブログNo.651と694で「もしトラ」に備えて使者を訪米させるなら、佐藤正久参議院議員か長尾敬・前議員が適役だと書いた。麻生氏は8月か9月に再度使者を送り、もっと突っ込んだ話をさせるべきだ。

 さて、岸田総理は議会演説で議員総立ちによる拍手👏を何度も受けた。しかしこれは岸田・バイデン連携に全議員が賛成していると捉えるべきではない。何故なら米議会の議席数は上院(定員100)で民主党が48人で共和党が49人、下院(同435)で民主党が213人で共和党が217人だからだ。

 尚、米関係筋が露(あらわ)にした不快感はメンツを保つための方便に過ぎない。

 老爺心だが、次の衆院選で捲土重来を期す立民は、いつ使者を派遣するのだろうか。使者誤入しないように。

 

[出典1 TBS NEWS DIG powered by JNN トランプ氏「麻生氏は素晴らしい人」「偉大なシンゾーを通して知り合ったんだ」麻生太郎副総裁と会談 4/24(水) 9:58配信(参照 2024-4-24)]

[出典2 「全く下品」麻生副総裁の渡米にバイデン政権関係者が不快感 “もしトラ”備えトランプ前大統領との面会を調整 4/22(月) 16:32配信 TBS NEWS DIG Powered by JNN(参照 2024-4-23)]

[出典3 上川外相、麻生氏とトランプ氏の会談は「一議員としての活動」

4/24(水) 10:47配信 毎日新聞オンライン(参照 2024-4-24)]