706.大岡と 遠山共に 驚くか 再犯率の 多い現代

 

 何度も書いたが、筆者は📺時代劇の再放送で『大岡越前』(水、午後7時)と『江戸を斬る』(水-日、午後8時)を観る。前者は南町奉行大岡忠相が、後者は北町奉行遠山金四郎が主人公。物語は別として、両者は実在した。

 体制派との批判もあろうが、筆者は人情をお裁きに組み入れるシナリオとドジな岡引きなどが引き起こす笑いが好きである。尚、両者の原作と脚本には葉村彰子という共同ペンネームが出て来る。

 3月13日、筆者は『大岡越前』第7部第13回の「目撃者はお高祖頭巾の女」を楽しんだ。同17日、『江戸を斬る』第8部第4話の「恋人を殺された女」を見始めた。

 5分ほど経って「あれっ」と思った。シナリオが同じ‼。男👨が殺され、犯人が身代わりを立て、目撃者の女👩は証人になるかならないかで悩む。彼女は肺病を患う武士の妻で、夫のために夜鷹(売春婦)になって薬代を稼いでいた。夫がそれを知れば死ぬしかないと考えているので口を噤(つぐ)む。

 同工異曲の結末は1カ所だけ違った。

 大岡は、夫の世話を小石川養生所に任せ、女にお白州で証言させる。遠山は、女をお白州に出さず、夫の治療を瓦版屋の医者に任せ、犯人らに殺されかけた女衒(ぜげん、売春婦の元締め)に証言させる。

 いずれにしても女は夜鷹を止めるが、過去との決別という意味では、証言台に立つ方が女の葛藤を和らげるような気がする。

 大岡と遠山は極悪人を獄門(斬首、晒し首)にし、罪を一等減じた輩を遠島(流罪)にした。遠島だと刑期はなく、時に赦免があったらしい。

 さて、2015年からの統計によれば、受刑者の再犯率は上昇し続けている。2020年は5割に近かった1

 

[出典1  https://www.moj.go.jp › hisho › saihanboushi3 › html

刑法犯検挙者中の再犯者数は - 法務省(参照 2024-3-17)]