683.多様性 考慮はするが 政治でも 異見尊重 だけでいいのか

 

 多様性とは「ある集団の中に異なる特徴•特性を持つ人が共に存在する」ことである1。日本でも性別、人種、文化、地域特性などを多様性として尊重している。

心理学における多様性尊重の理念は以下の通り2

 

 (1)多様性とは、人の社会的属性や個人的特性は画一的ではなく、他者と異なる部分や類似する部分があることを示す。

 (2)人は、1人1人異なるからこそ、個人は掛け替えのない存在ハートであり、その生存権と内在的な価値は守られ尊重されなければならない。

 (3)多様性に対する配慮の形には一般的な正解はないため、文脈や場面に応じた配慮の検討が必要となる。

 (4)自身が持つ特権性及び先入観偏見は、時に自覚せず表出する結果、他者や社会に影響を及ぼす爆  笑ショボーン

 (5)多様なメンバーが集団を構成し、共生することで、豊かな社会資源が創造され、その豊かな社会資源が更なる多様性を生む。

 

 2月17日、木原防衛相は沖縄県庁で玉城知事と会談した。同県うるま市に陸上自衛隊の訓練場を建設する計画を伝えたが、知事は白紙撤回を求めた。衆議院議員だった2012年3月、玉城氏は、「日米同盟深化への姿勢を見せて貰いたい。……。南西諸島防衛のため自衛隊の更なる増強、人員確保、装備更新などは欠かせない」と政府に訴えていた3

 2月24日、社民党の福島党首は記者会見し、福島原発処理水の海洋放出について、「放射性物質は少量でも問題だ。……除去されている立証がされていないから『汚染水』と呼んでいる」と語った4

 

 さて、玉城氏と福島氏には上記(2)が該当する。両氏の発言は(4)にも当て嵌まるが、及ぼすのは悪影響ガーン

 筆者とて多様性は尊重する。(5)の観点に立つなら、沖縄県民の一部と社民党支持者は(2)と(4)との整合性をどう捉えているのだろうか。

 筆者の結論:一部県民と支持者の深層心理には、正しいことを推進して欲しいが、過ちを脳裏から完全に消去してはいけないという恐れがあり、それを画一的でない根拠として主張している。

 

[出典1  https://ja.wikipedia.org › wiki ›

多様性 Wikipedia(参照 2024-2-26)]

[出典2  https://psych.or.jp › uploads › 2021/11 › guideline

心理学における多様性尊重のガイドライン 日本心理学会(参照 2024-2-26)]

[出典3 2024年2月26日付け産経新聞『社説』]

[出典4  https://www.sankei.com ›

産経ニュース 社民・福島瑞穂氏「汚染水放出は反対」2024/2/24 17:52 奥原慎平(参照 2024-2-26)]