661.軽重の 読み方2つ あるけれど 責任取るなら けいちょうだろう
軽重(けいじゅう)とは軽いものと重いもの。「事の軽重を知る」とは些細な事と重要なことを見極めるという意味である。
ところが「鼎(かなえ)の軽重を問う」では軽重を「けいちょう」と読む(ことが多い)。これは地位に相応しい資質が備わっているかどうかを疑う時に使う。
既に何度も報道されたので簡単に書くが、1月28日、麻生自民党副総裁が地元の講演会で上川外相👩の容姿に触れた。彼女は、「どのような声もありがたく受け止めている」とスルーした1。
これで事は収まらず、立民の辻本議員などは、上川外相のスルーを「毅然と『おかしい』と指摘することこそ大人の対応です」と交流サイトに掲載し、上川氏を批判した。女性の人権侵害を無視するべきではない、と。2月2日、上川氏は立民による参院代表質問でも同じ答弁🎤をした。
同日、連続企業爆破事件に関与したとされ、1月29日に病院で死亡した男が桐島聡だったことがDNA鑑定で分かった2。
さて、事の軽重を考えた上川氏は自分の誇りを守る対応をし、国会の権威をも守った。麻生氏は発言を撤回したが評判を落とした。立民議員は鼎の軽重を問われた。批判の矛先は麻生氏だった筈。
桐島容疑者はどうか。
捜査関係者によると、1月25日、桐島は、「最期は本名で迎えたい」などと話し、間組爆破事件への関与を仄めかした3。
何故本名を名乗ったのか。キリスト✟教徒なら最後の審判前に許しを乞うたことになるだろうが、彼がキリスト教だったという話は出ていない。
1974年から75年に掛けて東アジア反日武装戦線が起こした事件は9件。死者8人、重軽傷者406人4。
桐島が末期癌で入院💉💊したのは先月上旬。良心の呵責に苛まれていれば入院中に全てを告白する時間はあった。彼は単に「名無しの権兵衛」で死にたくなかっただけだろう。それを自分の尊厳を守るためだとは言い難い。ほぼ半世紀も逃亡生活をした事実は責任を取ろうとしなかった証拠でもある。
[出典1 2024年2月3日付け産経新聞『上川氏の大人対応 立民議員ら物言い』]
[出典2 2024年2月3日付け産経新聞『「桐島聡」可能性高まる』]
[出典3 NHKニュース 桐島聡容疑者を名乗る男「最期は本名で迎えたい」男は末期がん 2024年1月27日11時38分(参照 2024-2-4)]
[出典4 https://ja.wikipedia.org › wiki ›
連続企業爆破事件 Wikipedia(参照 2024-2-4)]