650.老害が 欠陥ならば 血管に DHAと カテキン足そう
労咳とは肺病とも呼んだ結核のことである。痰、微熱、寝汗、だるさなどの症状を放置すると喀血し、呼吸困難で死亡する。昭和初期までは治療法がなく、日本の国民病と言われた1。
正岡子規の死因も結核。彼の辞世は「痰一斗 糸瓜(へちま)の水も 間にあはず」。
結核患者には抗生物質💊💉が投与されるが、現在では薬剤耐性が問題になっている。結核は世界の10大死因の1つであり、HIV感染者の40%が結核で死亡している1。つまり労咳は厄介である。
では老害も厄介か。
老害で筆者が真っ先に思い浮かべるのは、2015年に韓国で土下座した鳩山元首相のことだ。とは言え、おちおちしてはいられない。筆者自身も最近老害だと非難されたからである。
脳🧠科学者の西剛志氏によれば、脳機能低下は30代から始まる。それは「客観・抑制脳」と「共感脳」の2つが老化するからだとか。以下が典型的な症状である2。
(1)新しいことをするのが面倒になる
(2)物忘れが多くなる
(3)集中力が続かなくなる
(4)無配慮になる
(5)ミスが多くなる
(6)耳が聞こえにくくなる
(1)と(4)はストンと腑に落ちる。固定観念があると自己中心的になり、学ぶという意欲がなくなる。茶道の千玄室が説く謙虚さと思い遣りも煩わしくなり、プライドが強過ぎると相手の言うことに耳を傾けなくなる。
先日触れた映画『おらおらでひとりでいぐも』の桃子は75歳。心の声を象徴する〝寂しさ″が3人の男になって登場した。3人3様の意見を持つ彼らと真剣に対峙すれば、桃子は固定観念で物事を捉えない筈だ。
さて、高齢者の老害に対し、若者には若害があるのか。前者と比べると若者は経験不足だし、知見が限られる。
畢竟、老若男女を問わず、経験不足を補完するのは知恵である。その知恵とは他人が実体験から得たもの(知見)である。換言すると、常に学び続けるという意識がないと、老害も若害さえも軽減させることはできない。
2024年、NHK大河ドラマの主人公は紫式部。彼女は、
鳴き弱る 籬(まがき)の虫も とめがたき 秋の別れや 悲しかるらむ
と詠んだ。
高齢者の場合、四季の変遷を眺め、悲しむだけでは進歩がない。寧ろ、春夏秋冬を積極的に迎えようとするべきだ。
ではどうするか。桜🌸なら冷酒、花火🎆ならビール🍺、紅葉🍁ならカクテル🍸、雪見なら熱燗🍶を用意しよう。そしてDHAとカテキンが多い酒の肴をあれこれ揃え、季節を満喫しよう。
[出典1 https://ja.wikipedia.org › wiki ›
結核 Wikipedia(参照 2024-1-23)]
[出典2 https://toyokeizai.net ›
「40代で老害」当てはまると危険な「2つの傾向」 老人脳に Toyo Keizai(参照 2024-1-23)]