638.イージーと ビクトリーとも 言えるけど 中古EV 墓じまいしろ

 

 「墓じまい」とは何か。最近日本で増えているが、これは先祖代々の墓を墓地管理者に解体・撤去費用💴を払って返還することである。

 一方、中国では墓場が増えている。普通なら中古車🚙置き場と呼ぶべきだが、実態はEV墓場であり、杭州市や重慶市には同一敷地内に千台以上が放置されている1

 〝何故″か。それは消費者がEV車の充電時間短縮と走行距離延長により買い替えをするからである。しかも中国がガソリン車からEV車への転換を国策にしたので、雨後の筍の如く増えた自動車メーカーが熾烈な競争により淘汰され、EV墓場が増えた1

 ここで筆者はもう1つの〝何故″を考えた。気になる事件があったからだ。

 2023年11月18日、東京・江東区にある粗大ごみ破砕処理施設で火事🔥があり、ごみと鉄を選別する機器などが焼けた。火災原因はリチウムイオン電池🔋の発火によるらしい。ごみ処理組合は年末の大掃除で粗大ごみを極力廃棄しないよう呼び掛けた🎤。しかし、同施設が仮復旧するのは2024年2月頃で、完全復旧は2025年2月の予定2

 東京消防庁🚒によると、12月20日までに、リチウムイオン電池が搭載された製品(パソコン💻やスマホ📱など)から出火した火災は都内で166件に上り、これまでで最多2

 さて、筆者はブログNo.201で、衝突事故を起こしたテスラのロードスター(EV車)が長時間燃えて鎮火🚒に大量の水が消費されたことと、同様の火災が世界各地で発生していることに触れた。

 上記3つの例は何を示唆するか。中国自動車業界はEV車の廃棄・リサイクル作業の危険性に以前から気付いていて、面倒なことを省くためにEV車を墓場に集積させているのではないか。

 換言すると、EV車開発は中古車処理を無視したまま世界を席巻しようとしている。これでは脱炭素世界への救世主にはならない。

 捕捉:筆者はブログNo.251、442で太陽光🌞パネルを取り上げ、発電効率、水没の際の漏電・感電と鉛やカドミウムなどの有害物質の流出、リサイクル体制の不備(設置後20年のパネルの放置・不法投棄)に触れた。

 2022年5月、環境省は、太陽光パネル廃棄量が2030年に2020年の約10倍になり、2040年には280倍以上にも膨れ上がると発表した3。安全な廃棄・リサイクルはできるのか。

 

[出典1 https://www.fnn.jp ›

中国で“EV墓場”が急増 カーシェア競争激化により「持て余した ...FNNプライムオンライン(参照 2024-1-12))]

[出典2 https://www.nhk.or.jp ›

東京23区 粗大ごみ処理施設いつ復旧 火事でピンチ リチウム ...NHK 2023/12/26 (参照 2024-1-12)]

[出典3 https://www.pv-marutto.com ›

迫る太陽光パネル大廃棄時代に - 太陽光パネル廃棄問題にリサイクル...(参照 2024-1-12)]