585.和は大事 輪も大事だが 如何せん 耳は飾りで 口、手八丁

 

 「お早う」という挨拶言葉。筆者はこれに疑問を抱く。

 筆者の極限られた知識によれば、「お早う」、「今日は」、「今晩は」、「お休み」、「さようなら」は、

 英語で「Good morning」、「Good afternoon」、「Good night」、「Goodbye」、

 仏語で、「Bon jour」日、「Bon nuit」夜、「Au revoir」再会、

 中国語で、「早安」安らかな朝、「你好」あなたは好い、「晩上好」、「晩安」、「再見」

などとなる。

 「お休み」を除くと他の言葉は、日本と上記3カ国で異なる。しかも英仏中の意味は似通っている。例外はGod be with ye(you)に由来するGoodbyeで、これは神と繋がる。

 日本の挨拶言葉は何故即物的なのだろうか。『日本文化いろは事典』によれば1、 

 

 「お早う」は「お早くから、ご苦労様です」などの略で、朝🌅から働く人を労(ねぎら)う言葉。 

 「今日は」は「今日は、ご機嫌如何ですか」などの略で、お昼🌞に初めて出会う人の体調や心境を気遣う言葉。

 「さようなら」は「左様ならば」の略で、「それならば私はこれで失礼いたします👋」という意味。 

 

 つまり細かい説明を省いても大筋で意図が伝われば良いという発想がそこにある。聖徳太子が定めた「17条の憲法」の第1条は、「和をもって尊しとなす」である。日本人はこの条文に縛られ過ぎている。だから外交でも諸外国が「和」を前提としていると誤解する。

 さて、11月16日、米中首脳は軍部の対話再開で合意したが、これは元々中国が中断したもの。バイデン大統領は力による現状変更を行わないよう求めたが、習主席は台湾への軍事支援を中止するよう求めた。

 同17日、日中首脳会談で岸田首相は台湾海峡の平和と安定を強調した。ウイグルと香港やウクライナ状勢も話題にした。習主席は、「中日関係の基礎を損なわないように」と釘を刺した。そして処理水を核汚染水と呼称した2

 国際政治で阿吽の呼吸が通じる相手は非常に限られている。中国の得意技は馬🐎耳東風と口八丁手☜八丁。

 

[出典1  https://www.muji.net › lab › living

あいさつの意味 | くらしの良品研究所 Muji(参照 2023-11-15)]

[出典2 2023年11月18日付け産経新聞『主張』など]