84.ソーセージ 高い支持率 そう、政治 囚人環視 イエスに懊悩

 

 2022年5月21日、豪州連邦議会総選挙🗳が実施され、同23日、労働党のアンソニー・アルバニージーが新首相に就任した。驚いたことに😮総選挙の投票率は毎回90%前後で推移している1。その理由は2つあるらしい。

 1つは義務投票制度だ。正当な理由なく投票を棄権した場合、20豪ドル(約1,900円)の罰金が科される。もう1つは慈善団体などが各地の投票所前で販売する「デモクラシー(民主主義)・ソーセージ」である。ソーセージは最早選挙と切り離せない存在になり、地元紙シドニー・モーニング・ヘラルドは「ソーセージの香りは、あらゆる政治的立場の人を投票に駆り立ててきた」と報道する1

 ブログNo.38でも引用した独立系機関「レバダ・センター」が6月2日に発表した世論調査によると、ロシアによるウクライナ侵攻への支持は全年齢層で7割以上。18-24歳層と25-29歳層での強く支持する割合は33%と35%で、他の年齢層の51%や57%を下回る。逆に強く反対する割合は上記年齢層では11%と10%で、同7%や9%を上回る2。ロシアの男(18-27歳)には1年間の兵役義務があるので2、軍隊がどんな組織かを知っている。ロシアの若者にも一縷の望みがあるかもしれない。

 豪の投票率90%と露の侵略支持率70%以上は、「そう政治」が絡んでいる。前者は政治参加、後者は政治盲従。内心では「Oh, No!」でも「Yes」しか言えない。

 さて、日本でも義務投票・罰金制度を導入できないか。1つ懸念がある。罰金納付代行詐欺が発生するかもしれない。2021年の衆院選挙と2019年の参院選挙の投票率はそれぞれ55.93%と48.80%3。有権者数約1億人に対し、44%(4,400万人)と51%(5,100万人)が投票していない。もし罰金が2,000円で、詐欺グループが支払い代行手数料として500円を徴収し、大都市周辺で戸別訪問をしたら、100万人で25億円になる。しかし金額と人件費が釣り合わない。同制度を導入するなら、詐欺防止策として罰金額は低くするべきである。

 ソーセージ導入はどうか。各種軽食を売るキッチンカーを投票所近くへ設置するのは一計である。👴ちゃんや👵ちゃんが、おやつを食べさせようと孫を連れて投票に行けば、選挙権行使の良い模範になる。

 筆者が住む横浜市には18区あり、人口が一番少ない西区(105,000人)でも投票所は22カ所ある。キッチンカー業者を抽選にすれば売り場確保競争を避けられるだろう。

 

[出典1 2022年6月14日付け産経新聞『ロシアは今㊤』若者に渦巻く侵攻への疑問「今は何も言わない方がいい」]

[出典2 2022年6月14日付け産経新聞『シンガポール マーライオンの目』民主主義の「味」森浩]

[出典3 https://www.soumu.go.jp>senkyo>senkyo_s>news>sonota>ritu

国政選挙における投票率の推移 - 総務省(参照 2022-6-14)]