本日(9月2日)、立憲民主党のデジタル部門会議がありましたので出席しました。議題は、参院選における外国勢力のSNS等での選挙介入についてです。

 というのは、平デジタル大臣が、7月15日の閣議後記者会見で、参院選に関する外国勢力からのSNS等を利用した選挙介入について検証が必要だとの認識を示し、また、7月22日の閣議後記者会見で、AI技術によるインターネット上での偽情報などを通じた他国による選挙に干渉するリスクが出てきているとして法整備も含めた対策を検討する旨の発言があったためです。

 外国勢力によるSNS発信によって選挙情勢に影響を与えようとする動きは他国でもみられています。昨年11月のルーマニア大統領選挙ではロシアからの選挙介入があったとして選挙がやり直しになりました。

 

 部門会議では、内閣官房内閣情報調査室(いわゆる「内調」)と総務省情報流通行政局から担当者が出席して説明しましたが、肝心の平大臣の発言を受けての対応については明確な説明がありませんでした。担当が違うというような話でしたので、次回、担当者に来てもらって説明を受けたいということになりました。

 インターネットを通じた選挙介入については、偽情報による選挙介入だけでなく、特定政党・特定候補の注目度を引き上げるような介入も技術的に可能になってしまっています。政治は国民生活に直結するものですから、外国勢力によって操作させるようなことにならぬよう、対策を講じてまいります。

 本日(8月29日)はJICA議員連盟のフィリピン出張は3日目です。本日は午前中にLRT1号線の車庫を視察しました。LRT1号線はマニラ湾の海沿いを南北に走っています。民営化されており、JICAとともに住友商事や阪急電鉄が出資して運営しています。




 

 日本では、鉄道は当たり前のように定時運行していますが、世界的にみれば凄いことです。定時運行のためには、時刻表があり、それに合わせた人員シフトがあり、メンテナンスが行き届いた車両と線路(架線・信号などを含む)があり、ということです。特に、車両と線路のメンテナンスがなかなか簡単ではありません。日本のモノだけでなく品質管理をフィリピンに輸出しているということだと理解しました。

 ただし、課題もあります。運賃は政治的な配慮があり、簡単には引き上げられません。これは日本でも同じことではあります。運賃を適正な水準に引き上げることができなければ、メンテナンスの費用を捻出できなくなり、安全で定時の運行ができなくなり、お客さんが離れてしまうという悪循環に陥ってしまいます。鉄道だけでなく水道などインフラ整備の難しいところです。ですが、これこそ政治のリーダーシップでできることですので、それらを含めて上質なサービスにはそれなりの対価が必要ということの理解を深める必要があると考えました。

 もっとも、これは日本でも言えることです。ともすれば、「良いものを安く」となりがちですが、良いものはそれ相当の値段でというのが営業の腕の見せ所だと思います。デフレ脱却、というのは、良いものについて、その価値を見極めて受け入れて、それに見合うコストを負担してもらうということです。海外の事情を視察することで、日本の課題も見えてくることがあります。

 

 午後は帰国の途につきました。

 本日(8月28日)の午前、駐フィリピン日本大使公邸において、JICA青年海外協力隊(JOCV)の60周年を記念した式典を行いました。改めてJOCVの60年の歴史を振り返りました。日本から多くの若者が開発途上国に飛び出し、現地に溶け込みつつ、現地の発展に貢献してきたことを改めて学ばせていただきました。



JOCVの歴史を説明するJICAフィリピン事務所の馬場所長

 

 午後は、日本のNGOの「アクション」によるフィリピンの貧困地域の支援について視察しました。過酷な住環境にありながらも屈託のない笑顔をみせる子どもたちが印象的でした。とはいえ、住環境の改善や就業機会の提供などの改善は必要です。現在の貧困が次の世代の貧困に繋がらないように、貧困の再生産を断ち切るべく力を尽くしてまいります。

 


 さらに、午後はマニラ市内での地下鉄の工事現場を視察しました。本事業は日本の円借款による支援です。施工は三井住友建設です。工事は順調とのこと。マニラ市内の交通渋滞は激烈ですので、渋滞解消に貢献すべく工事を進めていただきたいです。



 今日からJICA議員連盟のフィリピン出張です。本日(8月27日)の午後にマニラに到着した訪問団に桜井シュウは無事に合流しました。

 午前中は、折角の機会ですので、アジア開発銀行(ADB:Asian Development Bank)本店を訪問して、副チーフ・エコノミスト他とアジア経済の現状と今後の見通し(outlook)について意見交換しました。このことについては、極めて興味深い示唆をいただいたので、後日、報告します。

 

 訪問団に合流した後、フィリピン運輸大臣他、フィリピン政府高官と面談しました。フィリピンの開発状況について先方から説明をいただいくとともに、日本の協力に対する謝辞をいただきました。特に、マニラの交通渋滞は酷いですので、マニラ首都圏の鉄道へのJICAの支援がとても効果があることなどをご説明いただきました。

 フィリピンは日本から見て隣国といえる近い国です。第二次世界大戦ではフィリピンは日米決戦の舞台となってしまい多くのフィリピン人も戦禍に巻き込まれて100万人以上が死亡したという歴史があるにも拘わらず、日本に対して好感をいただいているありがたい国民です。日本とフィリピンの友好関係を深化させていただきたいと思いました。

 JICA海外青年協力隊の60周年の記念式典などに参加すべく、明日(8月27日)からJICA議員連盟の出張でフィリピンのマニラです。折角の機会ですので、桜井シュウは一足先にマニラに行きました。本日の午後にマニラに到着しましたが、その足で旧知のフィリピンの政治家との懇談しました。



 まず、フィリピン政治の現状について教えていただきました。マルコス大統領は、ここに来て汚職撲滅(anti-corruption)に熱心に取り組んでいます。熱心に、というよりは、汚職に対して怒りを露にして取り組んでいます。私自身、汚職は、必要悪などではなく、効率的で効果的で公正な経済発展を阻害するものだから、撲滅すべきと考えます。この点で、マルコス大統領の取り組みに敬意を表するとともに、応援したいと思います。

 

 また、アジアの政治状況、特に民主主義の状況について意見交換しました。アジア各国とも民主主義とそれを支える言論の自由が後退しつつあります。言論の自由が侵されてしまっては、中長期的な発展は実現しませんし、何より言論の自由がない社会は窮屈で仕方ありません。簡単なことではありませんが、人権と民主主義を守っていくために力を合わせていくことを確認しました。

 物価高で国民生活が厳しいというお声をたくさん伺っています。本日(8月22日)、総務省が7月分の消費者物価指数を公表しました。昨年12月から8ヶ月連続で3%を上回りました。また、政府が掲げる物価目標の2%は40ヶ月連続で上回っています。生活実感が統計においても確認できます。

 物価高を乗り越える最大の方法は物価高を上回る賃上げです。ところが、賃金上昇は3年以上物価高を下回っています。つまり、日本の賃金は3年以上、目減りし続けています。日本人が貧しくなっているということです。

 桜井シュウは、「物価を抑える、賃金を上げる」という政策を掲げています。実現に向けて力を尽くしてまいります。

 今夜(8月21日)は、東京港の東京国際クルーズターミナルに寄港したノルウェ―のフリゲート艦においてノルウェ―と日本の国交樹立120周年を記念するレセプションが開催されましたので、出席しました。





 120年前といえば、1905年です。国交樹立としては他のヨーロッパ諸国に比べて遅いように思われるかもしれません。実は、ノルウェーが独立したのが1905年だったからで、日本は独立後に速やかに国交を樹立したということになります。

 国交樹立の記念ということで、各国大使がお祝いに参加していました。そこで、別の大使館が開催のレセプションへのお誘いをいただきました。ノルウェ―のレセプションに参加して、ソチラには参加しないというのは失礼になります。喜んで参加させていただこうと思います。

 

 また、フリゲート艦でのレセプションですので、防衛関係者が多く参加していました。こういう場ですので、フランクな意見を聞かせていただきました。それぞれお立場があるので、詳細は申し上げられませんが、たいへん勉強になりました。

 我が国の防衛についても、桜井シュウはドロドロとした生々しい現実を踏まえたリアリティのある防衛政策を進めてまいります。

 今からちょうど80年前に我が国はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏をしました。明治維新からそれまでの半世紀は戦争を繰り返していましたが、この80年は日本が直接戦争に関わることはありませんでした。約55年も生きていて戦禍を経験しなくて済んだということは誠にありがたいことだと思います。

 今の日本には平和は当たり前のように感じられるかもしれません。が、この80年間も世界のどこかで戦争が続いています。地球上から戦争をなくすために、引き続き力を尽くしていくことを心に誓いながら、世界の恒久平和を祈念しつつ、地元の JR伊丹前での「平和の鐘」カリヨン・コンサートを聴かせていただきました。




 昨日(8月13日)の夜、大阪メトロ中央線が運転停止したために、大阪万博の数万人の来場者が帰宅できずに大阪万博会場で夜を過ごすことになってしまいました。幸いにも、雨や地震などはなく、無事に帰宅できた模様です。

 

 大阪万博会場の夢洲は、正真正銘の孤島です。橋が1本、トンネルが1本で、鉄道は大阪メトロ中央線だけです。ですから、中央線が止まればたちまち帰宅が困難になります。夢洲からはシャトルバスもありますが、バスは鉄道に比べれば輸送能力は小さいので代替するのはたいへんです。

 このことは、開催前からずーっと指摘されてきた問題です。特に夢洲駅とコスモスクエア駅の間のトンネルは鉄道と道路の共用ですが、道路は大雨が降ると通行止めになったことが何度もありました。道路が通行止めなら鉄道も通行止めになるかもしれません。

 地震が発生すればもっとたいへんです。沈埋工法のトンネルで、夢洲は埋立から日が浅いので沈下が起きています。地震があれば沈埋トンネルの接続部がズレてしまうかもしれません。少々のズレなら道路は大丈夫でも、鉄道はどうでしょうか。

 

 桜井シュウは、公務を含めて何度か大阪万博会場に行きましたが、そのときにはもし中央線が止まったらどうするか、は常に考えていました。考えたところで、対策は限られているますし、最終的には万博会場で野宿ということになりますが、野宿に耐えられる装備は意識していました。

 

 大阪万博会場の夢洲のことを、勘違いして「陸の孤島」と言われることがありますが、陸ではありません。大阪湾に埋め立てられた人口島です。「陸の孤島」であれば、いざとなれば歩いて最寄り駅まで行くことが可能です。55年前の千里の大阪万博会場には、地下鉄御堂筋線との相互乗り入れの北大阪急行電鉄と阪急千里山線(現:千里線)の2本あった上に、阪急京都線南茨木駅や国鉄茨木駅まで約3kmで歩いても徒歩30~40分でした。

 ところが夢洲は孤島です。夢咲トンネルは自動車道ですので、歩行者は通行できません。夢舞大橋には歩行者・自転車の通行は可能ではありますが、最寄り駅となるJR桜島線(ゆめさき線)安治川口駅まで約8kmで2時間ぐらいかかります。また道中は工業地帯で夜道は暗く、土地勘のない観光客が歩けるところではないと思います。

 結局のところ、この問題は、会場を夢洲にしたことによるものです。最初の出発点を間違えると、あとではどうにもなりません。

 

 先日の8月4日(月)に開催された中央最低賃金審議会で最低賃金を全国平均・時給換算で昨年から63円アップの1055円に決定しました。兵庫県では、現在1,052円ですが、10月1日から64円アップの1,116円に引上げられます。

 物価上昇率を勘案すれば、6%の上げ幅では物足りないでしょう。物価上昇率を差し引いても実質5%ぐらいの上げ幅でもよいぐらいです。

 

 ところで、最低賃金があがると、社会保険の加入の106万円と130万円の崖にかかる労働者が増えることが予想されます。多くの労働者に社会保険に加入してもらって、国民全体で社会保険制度を支えていることは重要だと考えます。一方で、ある収入のところから急に社会保険料の負担が発生すると、手取りがドーンと下がってしまうことを躊躇して、働き控えに繋がってしまうでしょう。立憲民主党は、社会保険料の崖を解消するため、補助金で社会保険料を肩代わりすることを提案しています。これにより、崖に橋渡しをすることで働き控えをなくします。また、崖を気にすることなく働くことで結果的に社会保険料も負担していただければ、社会保険制度の強化にもつながります。

 

 ちなみに、税金の壁なるものが世間では言われていますが、配偶者についても勤労学生についても壁(崖)は税制改正で解消されています。思い込みではなく、事実を確認いただければ幸いです。