いよいよ11月3日(火)はアメリカの中間選挙です。世論調査では、下院は民主党が過半数を獲得することが確実な情勢で、上院も民主党が過半数を制する勢いとなっています。
これに対して、世論調査はフェイクだという意見があります(例えば、トランプ大統領)。確かに、トランプ大統領が立候補した2016年の選挙では3%程度、2020年の選挙では4%程度、2024年の選挙では3%程度、それぞれ共和党が過小評価(underestimate)されていました。
世論調査が外れた原因について様々な検証がなされていて、様々な仮説はあります。その一つに隠れトランプ(shy Trump voter)仮説があります。トランプ支持だけど世論調査には答えない、からその分が過小評価されるというものです。
だからこそ、トランプ大統領は遊説先で、「投票用紙には自分(ドナルドJトランプ)が載っていると思って投票して欲しい」と呼び掛けています。隠れてしまっているかもしれないトランプ支持者に懸命に投票に行って共和党候補に投票するように働きかけているのでしょう。
一方で、トランプ大統領が立候補していない中間選挙では共和党への過小評価はほとんどありません。というか、2022年の選挙ではむしろ民主党の方が1%弱ですが過小評価されていました。中間選挙については実は世論調査は開票結果とだいだい同じです。
2026年は中間選挙ですので、これまでの経験則からすれば世論調査が当たるはずです。さらにいえば、今回の中間選挙では現職の大統領の不人気ぶりが際立っています。支持率から不支持率を差し引いた正味の支持率はマイナス30%ぐらいです。戦後の大統領でこれほど不人気だった大統領はいません。2006年の中間選挙のときのブッシュ大統領(息子)がイラクとアフガニスタンでの戦争の泥沼化で極めて不人気でしたが、ここまでではありませんでした。
したがって、トランプ大統領が「投票用紙には自分が載っていると思って投票して欲しい」といえばいうほどに、共和党候補から票が逃げていくように思います。実際、接戦の上院ミシガン州のエルサイード候補(民主)はトランプ大統領のフレーズをパクって「投票用紙にはトランプ大統領が載っていると思って投票して欲しい」と呼び掛けています。トランプ大統領が投票用紙に載っていると思えば、過半の有権者は共和党候補ではなく民主党候補に投票するだろうという読みでしょう。
共和党支持者の中には、「トランプ大統領と共和党は庶民の生活苦を理解していない、ビッグ・テックの金持ちの方ばかりみている」と怒っている人が少なからずいて、世論調査では答えないけれども黙って民主党候補に投票するということは少なくないかもしれません。となると、世論調査はむしろ民主党を過小評価しているかもしれません。
後程、開票結果を興味深く分析したいと思います。