昨日と今日(1月17日~18日)、日本銀行は金融政策決定会合を開き、大規模な金融緩和の維持を決定しました。

 先月の金融政策決定会合では、「10 年物国債金利がゼロ%程度」の「程度」について、それまで変動幅を±0.25%を±0.5%に拡大しました。日本銀行の黒田東彦総裁は否定していますが、実質的には上限の引き上げによる大規模金融緩和の縮小でした。サプライズとして市場が反応しました。今回は、前回に続いて、大規模な金融緩和がさらに縮小されるのではないか、という期待が市場にはあったようですが、そうはなりませんでした。

 それもそのはず、この10年のアベノミクスと異次元の金融緩和による歪が溜まっています。そして、出口のない蟻地獄というかブラックホールに吸い込まれるような状況だからです。0.25%の金利上限の引き上げにより、日本銀行が保有する日本国債500兆円の含み損は8〜9兆円と見込まれます。今はETFの含み益があり、それとの相殺でなんとか債務超過は逃れていますが、これ以上の金利上限を引き上げると債務超過が迫ってきます。通常のやり方では、これ以上は、ムリではないでしょうか。


 結局のところ、アベノミクスはリフレ派の壮大な社会実験でその結果は失敗だったということです。そのツケはこれから払うことになります。

 そうした中で、桜井シュウは国民の暮らしを守るために力を尽くしてまいります。