菅総理大臣は「重症患者や重症化リスクの特に高い方には確実に入院して頂けるよう必要な病床を確保します。それ以外の方は自宅での療養を基本とし、症状が悪くなればすぐに入院できる体制を整備します」と突如として発表しました。

 これは、すなわち政府の医療サービス提供の放棄であり、医療崩壊ということなのか、とビックリしました。こうした本質的な問題はさておき、テクニカルにも問題が大きいのではないかと考えます。

 

 先日、抗体カクテル療法を承認しました。しかし、軽症者は入院させない、となると折角の新療法が使われないという、極めて残念な事態になりかねません。

 抗体カクテル療法は、軽症の段階で使うことで回復させることができる、とされる一方で、重症者に使うとかえって悪化させるリスクがあるとのことです。抗体カクテル療法は、点滴なので入院が前提です。軽症者が入院できないとなると、抗体カクテル療法も使えないことになるかもしれません。軽症の段階で有効な薬なのに、使わないということなのでしょうか?軽症者が中等症になってから入院となれば、折角の治療法•治療薬が使えず、後手を踏むことになります。

 菅総理の説明は、「後手に回ります!」との宣言のように聞こえました。安心安全の東京オリパラ大会は、どうなったのでしょうか?国民の命を蔑ろにする方針はありえません。

 

 このような政府方針は、正していかねばなりませんが、肝心の国会が閉会中で、誠に残念ながら正す機会をなかなか確保できません。

 これだけの感染爆発が起きているのですから、即刻、ま臨時国会を開会するよう求めていきます。