本日は、衆議院本会議がありましたので出席しました。本会議は、愛玩動物看護師法案、航空法等改正案、日本国憲法第八条の規定による議決案(御即位関連)の3つの議案について粛々と採決しました。桜井は全ての法案に賛成しました。

 さて、国会では、本会議の議案とは別に金融庁が作成した年金に関する報告書をめぐって紛糾しています。内容面では、年金では足りないから自己責任で貯金しておけ、ということについて。手続き面では、金融担当大臣(麻生大臣)が金融審議会に諮問(意見を求めること)しておきながら、内容について世間の批判を受けると、報告書は受け取らないと言い出したこと。自分で諮問したのだから、内容が気に入らなくても受け取るのが社会人としての筋道というものです。意見をお願いしておいて、その意見が気に入らないから受け取らない、ということになると、審議会の存在意義が問われます。今回は作業部会(WG:working group)で12回も審議したとのこと。その作業が全てムダになるということです。これでは作業部会のメンバーに失礼です。

 金融担当大臣が、審議会の答申内容に賛同できないなら、報告書を受け取っても政策に反映しなくてもよいです。ただし、報告書の何がどのように問題で、政府はどうするのかを説明する責務はありますが。そうした手順を一切放棄して、「受け取り拒否」では金融担当大臣としての職責放棄といわざるをえません。

 また、報告書の内容について、現状の公的年金では老後の生活に不十分というのであれば、それを解決する方法を議論するのが政治の役割です。この意味でも、金融担当大臣としての職責を放棄しているといわざるをえません。

 年金については、将来的には賦課方式から積み立て方式に切り替えることで、将来世代が安心できるようにすべきと考えます。そのプロセスについては、スピード感を含めて様々な選択肢が考えられます。いずれにしても、国民的合意が必要だと考えますので、まずはシッカリと議論すべきです。麻生金融担当大臣のように厳しい真実から逃げてはなりません。