本日の午後、立憲民主党兵庫県連として、政治分野における男女共同参画を推進するためのセミナー(第1回)を神戸・元町で開催しました。今年の5月に政治分野における男女共同参画推進法が可決・成立しました。このような法律ができる前から政治分野で女性が男性に比べて著しく少ない状況を改善すべく努力してきましたが、なかなか十分な成果をあげられませんでした。そもそも、男性であっても女性であっても良い候補者を探し出すのはたいへんです。時間をかけて地域活動をしている中で、地方議員に相応しい方に出会うというものです。私自身、衆議院兵庫6区(伊丹市、宝塚市、川西市)において、活動を展開してきましたが、その中ではようやくおおむね男女がバランスがとれるかもしれないところまで、見通せるようになりました。

 しかし、兵庫県内でとなると、とても手が回りません。そこで、女性限定としてセミナーを開催することにしました。定員50名ということでご案内しましたが、満員の50名に参加いただけました。

 第1回目は、冒頭に私から、政治分野における男女共同参画推進法の条文解説や制定経緯などを説明しました。

 

 


 次に、衆議院議員で立憲民主党国会対策委員長の辻元清美さんに30分程、講演いただきました。辻元議員からは、国会議員に立候補することとなった経緯と国会議員になってからの活動、議会(政治分野)に女性が必要な理由などをお話いただきました。

 国会議員の初当選は、1996年10月の第41回総選挙とのことですが、10月1日に土井たか子さん(衆議院議長)に口説かれて、「明日までに返事頂戴!」と言われました。そして、TBSのニュース23の筑紫哲也さんに相談したところ、「土井たか子さんから口説かれるなんてなかなかないこと、断っちゃいけない!立候補すべき」と説得されました。立候補できない理由なんて、考えれば百も千もあるけれど、結局のところ、やってみたいと思うかどうか。辻元議員からは「迷ったら立候補すべし」と励ましの言葉を頂戴しました。

 国会議員になる前はNPO活動をやっていたが、法人格がなければなんか怪しい団体と見られることも少なくなかったです。社会に貢献する活動が社会で適切に認知される必要がある、そのためにはNPOに法人格を与えなければならない、と考えていたので、国会議員になったら、まずNPO法の制定に取り組みました。単に議員になりたい、というだけではダメです。これを実現したいから議員になる、というミッションが必要。

 大阪10区は高槻市と島本町からなる選挙区で、島本町議会は全国でも珍しい男女がほぼ同数です。これまで意識的に女性候補を擁立して当選させてきた成果です。女性議員が増えると、お友達が議会傍聴に来る、そうすると町中では偉そうにしているけれど、議会では全然発言しない議員がいるということが分かってきて、女性の口コミでどんどん広がっていく。議会の情報公開が進むと、議会が活性化し、行政も改善します。

 世界的に見れば、北ヨーロッパ諸国は、議会でも社会全体でも男女共同参画が進んでいます。そういう国では、福祉が充実しているし、経済成長率も高いし、財政も健全です。女性が議会で増えると、育児や介護を女性にばかり押しつけるのはおかしい、ということになって、そういう福祉サービスが充実し、また男性の育児休業の取得率をあげる仕組みをつくることもできます。夫婦共働きが増えると、家計が楽になり、消費が増えます。内需主導で経済が発展します。そういう社会をつくっていくために、議会で女性がもっと増えて欲しいと考えています。

 


 辻元清美議員からのお話の後、宝塚市議会議長の北野聡子議員、伊丹市議会前議長の相崎佐和子議員の3名で対談形式でお話いただきました。全国的に珍しい女性議長のお二人からも、議員になろうと思ったキッカケと議員になってどんなことに取り組んだか、ということをお話いただきました。

 辻元清美議員は、地元での活動があるとのことで、ここで退席されました。この後、4~5人のグループに分かれてグループ・トークをしていただき、最後は、桜井と北野議長、相崎前議長で、皆様からのご質問にお答えしました。

 


 今回のセミナーを通じて、立候補は難しいと考えていた方などが統一地方選挙に向けての立候補を前向きに考えてもらえるようになるなど、大きな成果があがりました。次回は10月27日(土)14~16時に、山尾志桜里衆議院議員を招いて講演を行います。

 また、それまでに立憲民主党兵庫県連の選挙対策講座を開催する予定です。本日の参加者のうち、立候補を考えるようになった参加者が、そちらにも参加したいとのことで申し込みが相次ぎました。