東京都の石原慎太郎知事が辞任を発表しました。そして、新党を結成し、国政に進出するそうです。新党と言っても、これまで応援してきた「たちあがれ日本」をベースとした政党のようなので、新党と言えるのかどうか疑問が湧いてくるところですが・・・でも、他党から合流する議員が多くなれば、やっぱり新党っぽい新党ということになるのでしょう。

 石原新党というのは、以前からマスコミ報道で取り上げられておりましたが、春先には「白紙撤回」という報道もありましたから、もうないものと思っておりました。しかし、本日(10月25日)の辞任記者会見においては橋下市長率いる日本維新の会との連携を目指しているようにも感じました。いわゆる第三極としての結集を目指すようです。
 この「第三極」というコトバが流行っていますが・・・第三極ということで、理念的・政策的にそれなりに異なる政治家が民主党や自民党などの既存政党に飽き足らないという理由で結集しても、結局はバラバラになるのではないか、と思います。
 というか、「政界再編」とよく言われますが、それは理念・政策がハッキリしない集団であるところの既存政党に対する批判ですが、理念・政策をとりあえず横において数合わせで結集しても既存政党と同じことになると思います。民主党は2003年に当時小沢党首が率いる自由党と合併することで勢力を伸ばしましたが、しかし理念・政策はボヤケテしまいました。
 一方で、勢力が小さいままであれば、政治力を持つことはできません。勢力を大きくする=数を集める、ということになると、それなりに多様な意見を包含することになります。小さすぎれば力にならず、大きすぎれば力があっても遠心力が働いてしまう、ということになります。求心力を保ちつつ大きくしていくことは、確かに難しく、この問題を乗り越えられないのが日本の政党の現状の限界だと思います。

 一つの挑戦として、小泉純一郎元総理大臣は、郵政解散のときに自民党の理念・政策の整理=議員の選別を行いましたが、その後を継いだ安部晋三元総理大臣がそうした努力を無にしてしまいました。

 桜井は、政界再編は起きないと考えています。なぜなら、理念・政策に拘わらず、民主党と自民党の議員は選挙で争っているからです。理念・政策で仕分けしようとしても、選挙区がピタリと当てはまる訳ではないからです。結局は、政党が自らの意思で、理念・政策を整理することで、二大政党に収斂するということしかないだろうと考えます。2つというのは、政権党とそれに対抗する政党の上位2つしか、小選挙区制では生き残れないからです。
 有権者は、新党や政界再編という幻想を抱くのではなく、乗り気はしなくても既存政党を鍛錬して育てていくことしか未来は切り開けないと思います。時間のかかる話ではありますが。。。

 ということで、時間のかかる作業に、御年80歳の石原知事がチャレンジすること、80歳になってもやる気満々という姿に敬意を表します。政策には賛同できない部分がたくさんありますが。。。



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