シャドーイングは効果的 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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シャドーイングの教材に次のような学習者の説明があります。

 

20日間 徹底シャドーイング!効果は


みなさん、こんにちは、リスニングダメダメな kpinkcat です。久しぶりの更新で少し楽しみです。私のリスニングレベルの現状とシャドーイングをすることでどのような変化があったか書いてみたいと思ってます。

リスニングを伸ばすには一体何をしたらいいのでしょう?こんな悩みを抱えてはいませんか。あたしは思いっきりこの悩みを抱え込み悶々とした日々をすごしました。6月以来総リスニング量は約200時間に上りましたが、細部の聞き取りがうまくできない。

なんとなく聞こえてくる英語が薄膜でコーティングされたようになっていて、直接英語が体に染み渡ってくるような感じがしない。いつまでも異物を体が拒否ってる、そんな状態でした。これを打開するためにはある程度の対策が必要と考え、joさんの過去記事を参考に、徹底シャドーイングをすることを決意しました。


さて、シャドーイングを最も体系的に学べる教材は何でしょうか?おそらくこれが最強でしょう。

究極の英語学習法K/H System (入門編) 
究極の英語学習法K/Hシステム入門編 ワークブック 
究極の英語学習法K/Hシステム―発展編 ロジカル・リスニング

この教材の存在は以前から知っていたのですが(あ、joさん経由ですよ)、最寄の大書店にも置いてなかったものですから中身を確認できずにいました。


先日私の家の割と近いところにかなり大きな書店が新規オープンしまして(←最高に嬉しいです!もう、日本語の教材をAmazonから購入することはないでしょう(笑))、中身を確認することができました。

TOEIC600レベルくらいからこれを読んでリスニングを鍛えれば、上達はかなり加速するかも知れない、と思いました。立ち読みして食い入る事 1時間 、結局買わずして撤退しましたが、そのうちお世話になるかもしれない、と思いつつ心を残してきました。

 

で、私の場合、本に載っているようなことを書いてもほとんど意味ないし、本に載っている内容というのは確定的要素を強くするため、個人的な感想や感覚はある程度削除されてしまいます。ここは、具体的な奮闘記を綴る場所なので、思いっきり体験談を述べさせていただきます。今回私がシャドーイングに使用した教材はこれです。

 

TOEFLテスト完成ボキャブラリー2000語
これは、文脈型ボキャビル本でリスニングのCDもついています。1日4つのセクションからなり、それぞれ150wpm程度のスピードで1分くらいの文章から成り立っています。20日完成型ですから合計80セクションからなっています。

まず私がしたのは教材作りです。1セクションごとに覚えるべき単語が読み上げられているので、その部分を音源からカットする作業をしました。DUOの経験があったので作業はそれほどかかりませんでした。(2時間くらい?)

 

当初の目標は1セクションにつき20回の資」ャドーイングをすることでした。このくらいすれば、だいたい形が身につくと思っていたのです。英語上達完全マップの森沢さんは音読パッケージの初回は30回程度するのが良いと述べられていますが、シャドーイングのみのトレーニングなら集中力は格段にこちらが上だし、なんといっても jo さんが20回だったから。

 

ただ、シャドーイングを継続していくうちに、ただ20回こなすのではなく、自分になじみやすい型が出来上がってきました。最終形は以下のようになりました。

 

1.スクリプトを見ないで2回リスニングをする
(聞き取れない場所、意味が分からない場所をチェック)
2.スクリプトを見て音声を聞きながら2回シャドーイングする。
(聞き取れなかった場所をチェック;また、シャドーイングできないことを理解する)
3.スクリプトを完全に理解するまで、文の構文・単語を把握する。
4.3回(スクリプトなし)→1回(スクリプトを見る)
5.以上20回シャドーイングを繰り返して1サイクル完成としました。
これを4サイクル...通常ではありえないくらいの量(1日2時間)を無理やりやりました。(普通は15分~20分位するのが適当のようです)そうすると、どうすればシャドーイングがうまくできるようになるのか体が、目が!口が!耳が 教えてくれます。

 

シャドーイングがうまくできない理由(私の場合)
・150wpm 程度のスピードに私の口が慣れていない。
・聞き取れていても口が慣れていないから、必然的にスピードにおいていかれる。
・リスニングの際に大きなチャンクで聞き取ろうとする。
・すると、ひとまとまりのチャンクを聞き取れるまで喋るのがとまってしまう傾向がある。
・結果として、150wpm以上の速さで喋らなければいけない部分が出てきてしまいスピードについていけなくなる。
・おまけに大きなチャンクが出現するとそちらの内容解釈に気をとられてしまい、実際にいま読み上げられている文章へのリスニングの意識が薄れてしまう。
・そのときに 3-5 文字程度で構成される単語が立て続けに喋られてしまうと聞き取れない結果となってしまう。

 

対策としては次のようにすると効果的のようです。

1.リスニングをチャンクで捉えるのはOK! ただし、最小単位で捉えるべき!
例えば、A kpinkcat / who come out of nowhere /wrote to Ms. jo /to ask her for some good advice.とするよりも、
A kpinkcat / who come out of nowhere /wrote /to Ms. jo /to ask her /for some good advice.
というくらい細切れに聞き取る訓練をした方がリスニングはうまくいくようです。ただし、文法的な理解が完全でないと細分化は難しいようです。(そのために文法を学ぶようなものです)

私は錯覚してました。私は返り読みしないでも文章を理解できているんだ、と大間違いです。コテコテに返り読みはしていないでも、チャンク内での返り読みはしていたんです。

つまりですね、ネイティブが理解するように文章を理解してはいなかった完全に前から順に文章を理解してはいなかったのだ!ということを思い知らされました。でなきゃ、150wpmのシャドーイングは難しいですし、300wpmのリーディングなんて出来っこないんです。

 

2.細切れにすることでシャドーイング時に発声を始めるタイミングが遅すぎるということが少なくなります。 耳の意識は 「実際に発音されている場所から離れない!」、これが重要です。タイムラグが少なくなれば脳への負担は少なくなります。

 

3.ただ、細分化をすると結局何をいっているのか理解しにくくなるので、常に言葉をイメージで捉えることを必要としてきます。これを怠るとシャドーイングできても意味不明、パーツごとの意味は聞き取れるけれど全体的に何を言っているか分からない、という現象が起きるのでイメージ化も大切です。

 

4.150wpm程度のネイティブにとってはごくごく当たり前のスピードに口が慣れていないなら、もう練習しかない。これは小脳が覚えてくれるまで辛抱して続ける肉体トレーニングです。 小さいころは「生麦生米生卵」ですら、うまくいえなかったのを思い出しますね。私たちは思っているほど体を自由自在には扱えていないのです。

 

5.細切れチャンクとタイムラグの少ない発声位置を習得すれば、聞き取れる音が増えてきます。例えていうならば、マラソンランナーがペースメーカーにぴったりとくっついて離れないで走るのをイメージしてもらえればいいと思います。耳だけはぴったりペースメーカーについていく。決して離れてはいけません。耳の意識は常に前へ前へです。けれど一方で解釈はひとかたまりのチャンクで捉えようとしないとうまくいきません。

 

「耳の意識は常に前、言語解釈は細切れチャンクで」

6.聞き取った内容を頭の中で文字として画像化すると本当に聞き取れているかどうかを判定できると思います。うまく聞き取れていないときは、音を文字に置き換えることは出来ません。いわゆるディクテーショントレーニングと同じです。瞬時に文字化できるときのシャドーイング成功率は極めて高くなります(当たり前ですよね?)

あと、耳の意識と文構造把握のための理解の意識は2分化する必要があるようです。耳は音声への意識でべったり張り付いているのですが、文章の前後関係を考慮して今聞いている内容を正確に捉えられているか、という理解の意識は文章内の単語を前後にサーチしなければいけませんし、前述の内容と整合性があるかどうかも瞬時に判断しなければいけません。

リスニングってば、やっぱり高度な技術
ほんとうにそう実感しました。

 

結論
シャドーイングは細切れにすべし
チャンク内返り読み禁止。
耳の意識は音声へべったり張り付く。
理解の意識は音声とは別、前後左右へ走り回れ。

意外と耳の意識はべったり張り付くということが出来ないことに驚きました。すぐ文章理解へ足をすくわれてしまいます。
リスニングを苦手にしているみなさま、ぜひ徹底シャドーイングやってください。

次の段階としては、リスニング精度を向上させた上で、同時にリーディングをこなすことでしょうか?こうなったらTOEIC リスニングセクション満点なんてお手のものでしょうね。

 

大きな間違い
シャドーイングは何を目的にやっているのでしょうか。上記のコメントではリスニングを良くしたいと言っております。

シャドーイングは本来、同時通訳の反発力を鍛える目的のトレーニングです。聞いた音をとりあえず瞬時に返す練習です。

 

聞いた音を繰り返すだけですから、自分の発音への注意は散漫になります。聞いた音を繰り返すだけですからその音を覚える事もできません。しかも、英語を聞いただけで理解ができない表現をシャドーイングしても何の練習にも、トレーニングにもなりません。

音声認識は記憶にある音と、聞いた音の照合ですから、音を覚える必用があります。忘れないで覚えるためには反復練習が必要です。しかも、聞きながら英語を繰り返すのではなく、聞き終わった英語を繰り返す必要があります。

 

シャドーイングは単に聞いた音を繰り返すので、英語自体も覚える事ができません。そしてその速度も150wpm程度のネイティブにとってはごくごく当たり前のスピードに慣れるのは非常に大事な事です。

言語の音を覚える必用があるのですが、この場合に音の形、つまりパターンを把握する必要があります。すると音の速度は音に形に非常に影響を与えます。そのような音声を聞き取ろうとするならば、ネイティブが自然に話す速度の音を覚えないと聞き取りはできません。

また話す場合もネイティブの自然な速度が最適化された理想の速さなのです。