英語の映画を1,000本見る | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

  音声英語、つまり英会話、リスニング、発音に関して音のストリーム・ベースで学習するサイトです。

 

TOEICの高得点者、英検1級取得者でさえ、「映画が聞き取れない」と嘆くことが多いと言います。また、海外に長期滞在している方でも映画のリスニングは半分も理解出来ないと聞きます。それなら洋画をたくさんみたらどうなるのでしょうか。

SAIさんという方が体験レポートで洋画をたくさん見た結果について書いています。これをするためにはかなりの情熱と時間が必要でなかなか経験できるものではありません。ぜひ英会話学習の参考にしてください。

 

SAIさんの体験記
英語学習歴はかれこれ10年になります。高校1年時にSIMという教材で英語に目覚めて、大学時代はESSのディスカッションチーフとして活躍し、その後も数多くの指導者に教えを請いました。

大学院時代には「英語の世界エルハザード」というゲーム感覚で学習する風変わりなサイトを約3年間(1998-2001)オープンしました。どうしても洋画を聞き取りたいという思いがあったからです。

結局、3年間で300本以上の映画・海外ドラマを学習しました。サイトはいくつかの雑誌で紹介されるまで成長しましたが、10万アクセスを超えたところで閉鎖しました。リスニングはこれ以上学習しても伸びないと思ったからです。

何か根本的なところで間違っていると思いました。
                
私の学習法は、ひたすら洋画と海外ドラマを見ると言うものでした。スクリプトでのチェックもかかせません。

最初の1年間はリスニングが急激に伸びました。サイトをオープンして半年後に、TOEICを受けましたが初回から755点でした。前日に解答を見ながら問題を見るだけでしたので、
通常の学習よりは速く英語力がついていたのだと思います。

その半年後にTOEICをもう一度受験しました。今度は850点と100点近く伸びました。
半年で100点近く伸びるのはそう簡単なことではありません。

しかし、私の求める英語(洋画を聞き取る)はTOEICにはなかったと思い、それ以来2年半、TOEICは受験していません。

 

私のサイトは登録制で100人近く登録者がいました。オープン時にTOEICのスコアが700点台だった人のほとんどが、閉鎖直前には900点以上・英検1級を持っていました。

これだけ効果が出る学習はなかなかないと思います。

ひたすら英語をインプットする方法でも、その位までは上達できるのです。資格を取りたいのであればそれでもいいと思います。しかし、ほとんどの人が私と共通の悩みを持っていました。

 

洋画が分からない

 

洋画・海外ドラマは3年間で300本以上見ましたが、実際にはそれ以上見ていました。これらのうちのいくつかはテープに録音して、何度も繰り返しリスニングしていたからです。

延べ本数では1000本を超えると思います。1日1本見ていた計算になります。

その間、NHKのラジオ講座をはじめ、ほとんどの英語教材には手を出しませんでした(続かなかった)。

そこで、このような学習を行うと、リスニングにどう影響するかを次に説明したいと思います。

 

1年目
1年目はTOEIC755-850でした。全くお手上げだった洋画が5割くらいまで聞けるようになりました。
特に、海外ドラマはかなり聞けるようになりました。

ビバリーヒルズ(90210)という海外ドラマをご存知でしょうか。
このレベルでは、主人公のブランドンの英語は聞き取れません。他の出演者の英語は聞き取れるようになります。

タイニックはまだ難しかったのですが、ジャックとローズの会話は聞き取れました。この頃はリスニングが楽しくて、たまらなかったです。

 

2年目
TOEICはもう受験しないようになりました。洋画は5割から7割まで聞けるようになりました。

Ally Mcbealという海外ドラマであれば、7割以上分かるようになりました。また、ビバリーヒルズのブランドンの会話がようやく聞き取れるようになりました。

それまではモゴモゴ言っていただけだったのに、はっきり英語として聞こえるのです!
これには感動しました。
しかし、この学習法ではこのあたりで頭打ちします。

 

3年目
最後の1年間は、実力がほとんど変わりませんでした。しかし、Ally Mcbeal は毎週見ていたので、かなり聞けるようになっていました。これは、口語表現をたくさん覚えたから聞けるようになったようです。

同じドラマを見続けると、背景知識や表現などから「聞けて」しまいます。実際、他の洋画を見ても聞き取りはあまり変わっていないことが分かりました。

この頃は、口語表現をたくさん覚えていました。確かに、口語表現をひたすら覚えるという方法でも、映画のリスニングは伸びます。

 

しかし、前置詞や助動詞などの細かいリスニングになるとお手上げです。また、発音が悪いと相手に通じません。

ようやく「発音」に問題があるのではないかと思うようになってきました。

 

大きな間違い
間違いは音声認識の仕組みを良く理解せずに英語勉強を続けてしまった事です。英語音を聞き取るためには何をすべきでしょうか。

SAIさんの体験を読むとひたすらに量をこなすことで聞き取りができると思ったのですが、事実は違いました。

 

言語音の音声認識は記憶にある音と、聞いた音の、音の特徴の照合です。つまりネイティブの話すあの音が記憶にないと聞き取る事ができません。上記のように英語の映画を1,000本見ても効果が上がらないのは音を聞いただけだからです。

音声を理解して覚える必用があります。忘れないように覚えるには反復練習が必要です。

そして更なる悲劇は音声認識の仕組みを理解しないまま、「発音」に問題があるのではないかと思うようになった事です。

 

何の根拠もなく、「発音」に問題があると発音練習を始めてしまいました。せっかく多くの時間を掛けて英語学習の実践をしたのですから、何かを学ぶべきでした。

何か問題が起きたら、その原因を探りせめてその失敗から何かを学ぶべきでした。