"英文法"の重要性は後からジワジワわかる | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

  音声英語、つまり英会話、リスニング、発音に関して音のストリーム・ベースで学習するサイトです。

「文法の勉強は、英会話には役立たない」。そう考えているとすれば、大きな誤解がある。文法を軽視したままでは、決して英語力は上がらないからだ。英会話教室イーオン・三宅義和社長の対談連載。今回の相手はジャパンタイムズの高橋敏之氏。

 

「文法」の大切さは後からわかる


【三宅義和・イーオン社長】最近の英語教育のキーワードは読む、書く、聞く、話すという「4技能」です。大学入試もその方向で改革が進みました。おそらく、これから高校入試も4技能の方向になると思います。もちろん、それでいいと思うのですが、なんとなく4技能という言葉が独り歩きして、何のために4技能なのかという議論が少ない気がします。高橋さんは、何のための4技能だと思われますか。

 

【高橋敏之・The Japan Times ST編集長】おそらく、大学入試改革の旗印として取り上げられているのでしょうが、私は結果的にすごくいいことだと思います。われわれが英語を学ぶのは、究極的には日常で使うためです。例えば、仕事で使うということを考えてみたら、当然、会議で発言しなければいけないし、資料を英語で読みこなさなければいけません。

加えて、英語でメールを書かなければいけないし、外国人スタッフのプレゼン内容を理解する必要もあります。4技能のスキルというのは、そのすべてに関係がありますから、しっかりマスターすることによって、ビジネスマンとしてのスキルは伸びていくはずです。ただ私の経験からいっても、文法と単語も忘れてほしくないですね。なぜなら、それは4技能全てに関わる英語の基礎中の基礎です。

 

【三宅】いま、文法が悪者にされている気がしてなりません。よく「文法なんかに時間をかけるから話せない」だとか、「英語ペラペラの人を見てごらん。文法なんか全然、意識していないよ」ともっともらしく言われ、文法不要論がまかり通っています。しかし、そんなことはないですね。文法をないがしろにして、正しい英語が身につくはずはない。

 

【高橋】その通りです。私は、文法の習得には3つの段階があると考えます。まず、そもそも文法なんて、まったく理解もしてない段階。次に理解はしていても、それを使いこなすことができないという段階。最後に理解したものを完全に使いこなせるという段階です。

そして残念なことに、ほとんどの方が理解しただけで終わってしまう。使いこなすにはいたりません。すると「一生懸命、文法を勉強したけど、会話に役立ってないから必要ない」という結論に陥る。一種の言い訳ですね。そうではなくて、やっぱりこの使いこなすレベルになってこそ文法の大切さもわかるものなのです。

なぜなら、現在完了とか関係代名詞、あるいは仮定法とか難解なものもありますけれど、それらを会話で完璧に使いこなせたら、一気にコミュニケーションのレベルも上がります。ですから、文法をマスターすると一番伸びるのはコミュニケーション能力ということになります。

 

【三宅】「文法をマスターすると一番伸びるのはコミュニケーション能力」というのはまさに至言ですね!!文法力が中途半端になっている学習者が多いと思います。

 

【高橋】結局、この2番目のレベルの人にとっては、文法がすごくうっとうしいんです。話そうとすると、つい文法的なことが気になってしまう。多くの教材はその状態を悪と捉えます。ですから、三宅社長が言われた文法不要論になる。ところが、それは悪でも何でもありません。それは成長の過程で、誰もが通る道なのです。

 

言語の基本は文法ではありません。日本語でも英語でも文法を学ぶ前に正しい母語を話しています。文法は事例基盤であり、多くの事例を覚えると結果として類似のパターンが見えてきます。それが文法と呼ばれているものです。

 

その結果、文法には無数とも言える例外があります。文法をルールとして見るならザル法とも言えるものです。


言語の表現の中には文法が含まれており、その使用方法も一緒に学習します。

子供は文法の命令形を知らなくても、命令するときに使える表現を覚えれば、自動的に文法の命令形を使っております。文法の命令形の知識はまったく必要ありません。
文法が後付けのものであることは明白です。

 

The Japan Times ST編集長でさえ、言語の基本が理解できておりません。