ディープラーニングのAlphaGo が勝利 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

  音声英語、つまり英会話、リスニング、発音に関して音のストリーム・ベースで学習するサイトです。

WIRED.によるとディープラーニングのAlphaGo が勝利しました。

 

人類の歴史において注目されるべき対局が、中国で始まった。2017年5月23日から27日まで開催される「フューチャーGOサミット」(Future of Go Summit)において、グーグル傘下のDeepMindが開発した人工知能(AI)「AlphaGo」と、世界一と目される棋士・柯潔(カ・ケツ)の対決が行われているのだ。

 

本戦は、囲碁における人類とAIの最終決戦といわれているが、先ほど4時間を超える戦いの末、柯潔は1戦目を落とした。3番勝負のため、25日の第2戦もしくは最終日の27日を迎えるまで、その決着はわからない。だが、AlphaGoの全貌がまったくの謎だった2016年のイ・セドル戦とは異なり、その敗北はある種予想されたものだった。

 

AlphaGoを開発したDeepMindのCEO、デミス・ハサビスは、サミットの開会式で「柯潔が勝とうとAlphaGoが勝とうと、それは人間の勝利である」と語った。AIはあくまで人間が使う道具であり、これまで見通せなかった領域に人間を導いてくれる「ハッブル宇宙望遠鏡」のような道具となるのだと強調した。そしてそれは、囲碁の世界においても同じだという。

 

ハサビスのこの説明も、試合の結果をある程度予測したうえだったのだろう。2016年のイ・セドル戦の直後に柯潔は「自分なら負けない」と発言していたが、昨年末にオンラインで非公式に実施されたAlphaGoとの戦いで、柯潔は3連敗を喫している。さらに、そこからAlphaGoは進化していることが予告されていたのだ。

 

人間らしい人工知能と、AlphaGoらしい人間

第1戦において興味深かったのは、柯潔がAlphaGoの打ち筋を明確に意識した一手を放ったことだ。2016年末、オンライン上に「Master」という名前で登場したAlphaGoは、柯潔を含むプロ棋士をなぎ倒し、60連勝を記録した。このときの棋譜は、いまも多くの棋士によって分析されている。

 

そして、今日の戦いの序盤で柯潔は、AlphaGoに特徴的な「三々入り」と呼ばれる手を打った。昨年に続いて実況解説を務めた囲碁棋士のマイケル・レドモンドは、「柯潔の打ち方は、AlphaGoのやり方を意識したうえで、彼なりに理解して進化させようとしている」と語った。その一方で、柯潔は試合後の会見において、「AlphaGoの打ち手は、まるで人間のようだった」と脱帽の意を示した。人間がAIから囲碁を学ぶ時代が、確実に来ていることを実感させられる。