1年で話せた人が絶対やらない英語勉強法 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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『1年で話せた人が絶対やらない英語勉強法』(水野 稚著、日本実業出版社)の著者が次のように書いています。

 

本書では、間違った前提にもとづく思い込みから抜け出し、自分に合う学習法を自分で判断できるようになるための考え方と、的を射た努力をして成果につながるためのノウハウをシェアしているというのです。

 

注目すべきは、本書の「やらない」というコンセプトが、英語の勉強法と非常に相性がよい点。英語の勉強法はさまざまですが、不確かな情報だけでなく、人によっては合う合わない、向き不向きによる部分が大きく、「やらないこと」を知ることによって、自分に最適で必要な勉強法が見えてくるという考え方です。

 

そんな本書のなかから、学校英語に焦点を当てたCHAPTER2「『学校英語』を無駄にしない」に注目してみたいと思います。

 

「とりあえず通じればいい」をゴールにしない

 

英語を身につけようというとき、「カタコトの英語でもいい」「発音が悪くてもいい」「文法が間違っていても通じればいい」と考える方もいるはず。たしかにそれも、ひとつの割り切り方ではあるでしょう。しかし見方を変えると、一方的なコミュニケーションになってしまう可能性があると著者はいいます。

 

英語で会話をするとき、とりあえず知っている単語を並べれば、どうにか意思を伝えることは可能。たとえば外国人と一緒にカラオケに行くことになったとき、「ユー ネクスト シング!」「ドリンク? ビア? オーケー、ワンビア? ツービア?」というようなカタコトの英語でも、最低限の意思の疎通をはかれるわけです。

 

ただし、一見うまくいっているように見えるものの、これはあくまでも相手の協力のもとに成り立っている会話。もし逆の立場だったとしたら、「こういうことかな?」と頻繁に推測をしなければならないということです。それでは、なにかをじっくり話し合う関係になることは難しそうです。

だからこそ、もし英語を使って相手に自分の考えを「伝える」ことを目指すのであれば、もう一歩踏み込んで「間違いは恐れないけれども、通じればいいと開きなおらない」という境地を目指すべきだというのです。

間違いを繰り返して行くと、それがまるで化石のように固まってしまい、なかなか正しい用法になおせなくなるもの。応用言語学では、これを「化石化(fossilization)と呼ぶそうです。

 

× NG 間違っていても、とりあえず通じればいい

→初心者だから発音も文法も間違っていい、という考えを持っていると、化石化によって、あとから間違いを正そうとしてもなおらなくなってしまいます。

 

○ OK 初心者でも、発音や文法を正しく身につけようとする

→間違っていても会話は通じるかもしれませんが、それは相手の協力があってこそ。間違うことを恐れる必要はありませんが、1回ごとにできるだけ正しい発音や文法を心がけることが上達の近道です。

 

化石化を避けるために大切なのは、できる限り正確な英語の「型」を入力し、出力するように心がけることだといいます。良質な英語にたくさん触れて、英語の体力をつけていくということ。そのうえで、「なるべく正確に自分の思いや考え、気持ちを伝えたい」という姿勢で、実際の会話に臨んでいけばいいわけです。