「英語力」は失業・老後のリスクヘッジになるのか | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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日本人は英語が苦手だ(’13年のTOEFL成績ランキングではアジア最下位)。一方で開き直ったかのように「日本人に英語は要らない」とする説も大きな支持を集めている。中学生の44%、高校生の46%が英語を不要と考えていると報じた新聞記事(’14年12月20日付の産経新聞)は記憶に新しい。

 

英語不要論の主旨はこうだ。実際に英語を使う場面なんて一般的な日本企業ではごくわずか。使いもしない英語のために貴重な時間と労力を費やすのはバカげている。どうしても英語を勉強したいのであれば、本当に必要になってからでも遅くない――確かに「正論」ではあるが、「それでは遅い」というケースは存在する。


「青天の霹靂のように、勤めている会社が外資系に買収された――という話は珍しくありませんし、今後も増えるでしょう。そんな場合に『これから英語を勉強しよう』なんて悠長なことを言っている余裕が果たしてあるのでしょうか」と指摘するのは作家の藤原敬之氏。英語ができないスタッフが重要な案件から外される可能性は高いし、その結果、社内での立場が苦しくなっていくというのは大いにあり得る話だ。


「買収などとは無縁の企業でも、何かのキッカケでリストラのタイミングが訪れたときに、“英語”が判断基準になることはあります。英語をやっていないだけなら“普通”であってマイナスにはなりませんが、海外にまるで興味がないとか、行きたがらないとか、パスポートを持っていない(←地方の企業では意外に多い)とかだと、人間失格級のマイナス印象を持たれ、ターゲットになりやすい」(経営コンサルタントの中沢光昭氏)。


英語不要論者は、あまり信条をおおっぴらにしないほうが得策だろう。今後も会社員として生き延びたいなら「今からでも英語ができるようになるに越したことはない」のは明らかだ。

では、失業対策や定年後のバイトとしての有効度はどうだろうか。こちらについては、目下ハローワークでは求人件数自体が激増しており(全国で100万件)、販売やサービス業は万年人手不足状態。英語のフレーズにカタカナでルビを振った「接客用英語マニュアル」の類いも充実しているので、英語ができようができまいが関係ない……というのが実情のようだ。


一方で、英語のスキルが効力を持つバイトといえば、まず挙げられるのが「家庭教師」。昨今では「受験テクニックを覚えたい」というより「授業についていく基礎学力を伸ばしたい」という需要が増えているといい、TOEICやTOEFLの高得点保持者であれば「子供の自習を手助けするだけの簡単なお仕事」を手にするチャンスが増える。


通訳や英語翻訳といった仕事も、東京五輪の本番が近づくにつれてニーズが高まっている。新規で英語のホームページを開設したり、外国人顧客向けの英文資料を用意したりする企業も、今後ますます増えるだろう。


いずれにせよ、他の資格やスキルと比べて活用の場が比較にならないほど多いのは、英語の確かなメリット。「日本人の大半に英語が必要ない」という言説はある意味正しいが、だからと言って、英語を勉強して損することは何一つないのだ。


英語学習は高齢化対策にもなるようです。