安河内哲也氏の英語教育の問題点 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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先日書いた安河内哲也氏の英語教育論の自動化の部分は私と同じ意見です。



しかし、次の事が最も問題です。


”言語の型はすでに「文法」や「発音記号」などを通じて体系化されているわけですから、第二言語の場合は、修得期間を短縮するためにこれらのルールを、先に強制注入します。”


まずルールを覚えてから自動化しろと言う説明です。


私が英語を教えていて最も難しいのがこのルールからの逃れさせる事です。ほんとんどの日本の英語学習者はそのルールに従おうとしてしまう事です。


ルールに従いながら自動化と言うのは無理な話です。ビートルズの歌に”She don't care.”と言う表現があります。これは明らかにルール違反です。”She doesn't care.”が正しいのですがこれでは歌を歌えません。


つまり”She don't care.”と歌うしかありません。問題はこれはどうであるかと言う事です。イギリス人が”She don't care.”と言って日本人が”She doesn't care.”と言うのは異常です。
イギリス人に聞いたらそんな事はどうでも良いだろうと言うと思います。英語の文法などはそのようなものです。


そのようなものとはルールが言語を律しているのではありません。言語にはある程度のパターンがあり、それが文法と呼ばれています。文法の中では体系化されておりますが、言語にはそのような体系は存在しません。


自動化をするなら体系つまり文法を気にしない方が賢明です。その代わり普通の英米人が使う英語を音で覚える事です。多くの英語表現を聞いて覚えて、そしてその中でそれがどう使われるかを判断すべきです。ルールで判断すべきでありません。日本語の習得とまったく同じです。


安河内氏の”ルールを、先に強制注入します”と言うのは正しい学習方法でありません。最初から自動化を始める方が何倍も効果的です。