ホンモノ英語を獲得するためには脳にどのような形で保存されているかを知る必要があります。その形が分かれば学習方法も明確になります。
言語音は科学的に見れば連続的な音の変化に過ぎません。その連続的な音のストリームの情報はどのように保存されているのでしょうか。
この保存のされ方は翻訳においても大事な要素となります。
翻訳の場合には大きくは2つのモデルが考えられます。一つは文法解析のモデルです。これは言語を分解して形態素に分解して、翻訳して、ターゲットとなる言語の順序に並べる方法です。
この考えは形態素つまり単語が分解され保存され、決められたルールによって並べらると言う方法です。
しかし、現在使用されている翻訳ソフトはこの文法解析ですが、良い翻訳ができません。明らかにこの文法をベースにした翻訳は良い結果を生みません。つまり文法が言語の基本でないと言う事が分かります。
最近になり、脚光を浴びているのが例文ベース(コーパスベース)と言うモデルです。多くの英文と日本語訳がたくさん保存されており、類似の翻訳結果を検索して、求める翻訳文に修正すると言うものです。
この考えは基本パーツのような物を組み合わせるのでなく、プレハブのように機能を持ったモジュールをどのどん組み上げるのです。
私は言語もこのように要素をなる部品を組み上げるのでなく、ほぼ完成しているモジュールをつなげていくに過ぎないと思っています。
この部品となるとものは英語で言えば文章のような形体が多いのではないかと思っています。もちろんチャンクと言う単語の塊も保存されていますが、そのチャンクだけで言葉は成り立ちません。
多くの例文やチャンクが音のストリームの状態で保存されているのが、ホンモノ英語の記憶の正体でないかと思っています。
実はこの音のストリームのアナログデータは人間の脳のニューラルネットワークで保存したり、認識したりするにも大変に相性の良いデータでもあります。