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京仏師 櫻井覺山のブログ

日々の作業風景や作品を公開していきます。
仏像の説明などを含めて、仏像の製作工程等も。
「ほとけさん」を身近なものに感じていただけたら嬉しいです^^


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勢至菩薩像近影

数ヶ月間少しずつ進めてきた勢至菩薩像の木地工程が終了致しました。

やわらかくあたたかい表情を意識して・・・。

阿弥陀様、観音様と調和できるように・・・・。


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勢至菩薩像全体


御厨子の中は広くないので、全体的に縦長のシルエットに致しました。


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勢至菩薩像台座


唐草宝相華文様を施しました。

毎回其々の台座や光背に合うように描きます。

空間や絡まり方等、これも書いていてとっても楽しいのですが、

別制して貼りつけるのではなく、彫り出ししているので、
底の面(地隙といいます。)の統一も不可欠です。


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左 勢至菩薩像 右観音菩薩像


観音様との調和が図れているかの最終チェック。

この形式は御浄土より来迎されている様を表しています。

そしてその様子は、阿弥陀様との三躯が揃ったとき、

初めて具現化されます。


これから漆師さん((ぬし)漆を塗る人)、箔押師さん((はくおしし)金箔を押す人)
の手に渡り、さらに装飾が加えられます。

同時に金具師さんにも新しい宝冠や胸飾りを依頼しています。

完成まであと少しです・・・。


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勢至菩薩像御顔


制作も終盤に差し掛かり、御顔の表情が決まったところで、

御顔を割り矧ぎ、玉眼を嵌入する為、瞳の部分を切り抜いていきます。

優しく理知的な表情になるように慎重に慎重に。。。



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勢至菩薩観音菩薩御顔裏面1
 
瞳の部分が開いたら内側から職人さんにレンズ状に作ってもらった水晶を嵌め、黒瞳を描きます。

この時が一番緊張します・・・^^:

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裏側から和紙と綿を当て、

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押え木をして竹釘で留めて玉眼は完成します。

こうして嵌めた玉眼は、漆を塗り金箔を押し、お祀りされた後も瞳に輝きが灯り、

潤いがあって。。と、仏様をのまなざしをさらに近い存在に感じさせてくれます。


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同時進行で進めていた台座はほぼ完成に至りました。


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勢至菩薩荒彫上半身

勢至菩薩を少しずつ彫り進めていきます。

勢至菩薩は阿弥陀さまの智恵の象徴で、

大きな智恵の勢いで人びとの仏智仏性を開き、

覚りに至らしめる力をお持ちなので勢至菩薩といいます。


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勢至菩薩御顔

観音さんのバランスと離れないように意識しながらも、

智恵を感じ、多くの人々の心に触れられるよう願いながら。。。