大神神社(おおみわじんじゃ)は、桜井市三輪にある神社で、大和国一宮です。
旧来は美和乃御諸宮、大神大物主神社と呼ばれました。中世以降は三輪明神と呼ばれ、両部神道の一つ三輪神道の本拠地でした。明治時代になり「大神神社」と改名されました。三輪山を神体山としています。
「大神」と書いて「おおみわ」と読むように、古くから神様の中の大神様として尊ばれ、第十代崇神天皇の時代には国造り神、国家の守護神として篤あつく祀られました。平安時代に至っても大神祭(おおみわのまつり)、鎮花祭(はなしずめのまつり)、三枝祭(さいくさのまつり)が朝廷のお祭りとして絶えることなく行われました。大和国一之宮、二十二社の一社にも列なるなど最高の待遇に預かりました。
中世には三輪流神道が広まり、 広く全国に普及し人々に強い影響を及ぼしました。近世に入ると幕府により社領が安堵あんどされて三輪山は格別の保護を受け、明治時代にはその由緒によって官幣大社となりました。現在も国造りの神様、生活全般の守護神として全国からの多くの参拝者が訪れます。
三輪山が神体なので拝殿だけで神殿はなく、酒造りの神様として崇められ、正面には大杉玉がつるされています。拝殿と三ツ鳥居が重要文化財です。
大神神社の祭神が、「因幡の白うさぎ」を助けたことでも知られる大物主大神(おおものぬしのおおかみ:大国主神の別名)ということから、大神神社は兎ととても縁が深く、参集殿には「なでうさぎ」と呼ばれるウサギが置かれています。このうさぎを撫でると、撫でた部分の病気が治るとわれています。
毎年11月に醸造安全祈願祭(酒まつり)という、酒造りの祖神と仰ぐ大神に醸造の安全を祈願する祭りが行われます。祭典では、神杉を手にした4人の巫女による「うま酒みわの舞」が奉奏され、酒造家や杜氏が多数参列し、境内では全国銘酒展や振る舞い酒も行われます。
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